うつ病の障害年金における障害等級の基準について ー日常生活能力からみる障害等級の目安ー

うつ病の障害年金における障害等級の基準について ー日常生活能力からみる障害等級の目安ー

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うつ病をはじめとした精神疾患においては、
障害等級の判断がとても難しいです。

なぜなら、
目の障害なら視力、耳の障害なら聴力の程度によって障害等級が決まりますが、
うつ病などの精神疾患の場合は”日常生活”の状況によって障害等級が
決まるからです。

この記事では、
日常生活能力と程度について解説し、
どの程度日常生活に支障が出ていればどの障害等級に該当するのかについて
解説していきます。

 

1.日常生活能力の判定について


日常生活にどの程度支障が出ているかによって
障害年金の障害等級が決まるという話をしましたが、
まずは「日常生活能力の判定」について考えてみましょう。

「日常生活能力の判定」とは、
日常生活の7つの場面における制限度合いを、
それぞれ4段階で評価したものです。

この日常生活能力の判定を考えるときは、
”単身でかつ支援がない状況で生活した場合を想定”
して検討する必要があります。

もしあなたが家族と一緒に生活しているのであれば、
一人暮らしだとしたら日常生活はどうなるかという観点で
考えるようにしてください。

家族のサポートがある状態で日常生活状況を考えてしまうと、
必要以上に日常生活能力を軽く判断してしまいますので、
注意が必要です。

それでは、日常生活能力の判定にかかる7項目について、
あなた自身がどれに当てはまるか4段階で評価してみてください。

 

⑴ 適切な食事

できる 栄養のバランスを考え適当量の食事を適時にとることができる。(外食、自炊、家族・施設からの提供を問わない)
自発的にできるが時には助言や指導を必要とする だいたいは自主的に適当量の食事を栄養バランスを考え適時にとることができるが、時には食事内容が貧しかったり不規則になったりするため、家族や施設からの提供、助言や指導を必要とする場合がある。
自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる 1人では、いつも同じものばかりを食べたり、食事内容が極端に貧しかったり、いつも過食になったり、不規則になったりするため、経常的な助言や指導を必要とする。
助言や指導をしてもできない若しくは行わない 常に食事へ目を配っておかないと不食、偏食、過食などにより健康を害するほどに適切でない食行動になるため、常時の援助が必要である。

 

⑵ 身辺の清潔保持

できる 洗面、整髪、ひげ剃り、入浴、着替え等の身体の清潔を保つことが自主的に問題なく行える。必要に応じて(週に1回くらいは)、自主的に掃除や片付けができる。また、TPO(時間・場所・状況)に合った服装ができる。
自発的にできるが時には助言や指導を必要とする 身体の清潔を保つことが、ある程度自主的に行える。回数は少ないが、だいたいは自室の清掃や片付けが自主的に行える。身体の清潔を保つためには、週1回程度の助言や指導を必要とする。
自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる 身体の清潔を保つためには、経常的な助言や指導を必要とする。自室の清掃や片付けを自主的にはせず、いつも部屋が乱雑になるため、経常的な助言や指導を必要とする。
助言や指導をしてもできない若しくは行わない 常時支援をしても身体の清潔を保つことができなかったり、自室の清掃や片付けをしないか、できない。

 

⑶ 金銭管理と買い物

できる 金銭を独力で適切に管理し、1ヶ月程度音やりくりが自分でできる。また、1人で自主的に計画的な買い物ができる。
おおむねできるが時には助言や指導を必要とする 1週間程度のやりくりはだいたい自分でできるが、時に収入を超える出費をしてしまうため、時として助言や指導を必要とする。
助言や指導があればできる 1人では金銭の管理が難しいため、3〜4日に一度手渡しして買い物に付き合うなど、経常的な援助を必要とする。
助言や指導をしてもできない若しくは行わない 持っているお金をすぐに使ってしまうなど、金銭の管理が自分ではできない、あるいは行おうとしない。

 

⑷ 通院と服薬

できる 通院や服薬の必要性を理解し、自発的かつ規則的に通院・服薬ができる。また、病状や副作用について、主治医に伝えることができる。
おおむねできるが時には助言や指導を必要とする 自主的な通院・服薬はできるものの、時として病院に行かなかったり、薬の飲み忘れがある(週に2回以上)ので、助言や指導を必要とする。
助言や指導があればできる 飲み忘れや、飲み方の間違い、拒薬、大量服薬をすることがしばしばあるため、経常的な援助を必要とする。
助言や指導をしてもできない若しくは行わない 常時の援助をしても通院・服薬をしないか、できない。

 

⑸ 他人との意思伝達及び対人関係

できる  近所、仕事場等で、挨拶など最低限の人付き合いが自主的に問題なくできる。必要に応じて、誰に対しても自分から話せる。友人を自分からつくり、継続して付き合うことができる。
おおむねできるが時には助言や指導を必要とする 最低限の人付き合いはできるものの、コミュニケーションが挨拶や事務的なことにとどまりがちで、友人を自分からつくり、継続して付き合うには、時として助言や指導を必要とする。あるいは、他者の行動に合わせられず、助言がなければ、周囲に配慮を欠いた行動を取ることがある。
助言や指導があればできる 他者とのコミュニケーションがほとんどできず、近所や集団から孤立しがちである。友人を自分からつくり、継続してつきあうことができず、あるいは周囲への配慮を欠いた行動が度々あるため、助言や指導を必要とする。
助言や指導をしてもできない若しくは行わない 助言や指導をしても他所とのコミュニケーションができないか、あるいはしようとしない。また、隣近所・集団との付き合い・他者との協調性がみられず、友人等との付き合いがほとんどなく、孤立している。

 

⑹ 身辺の安全保持及び危機対応

できる 道具や乗り物などの危険性を理解・認識しており、事故等がないよう適切な使い方・利用ができる(例えば、刃物を自分や他人に危険がないように使用する、走っている車の前に飛び出さない、など)。また、通常と異なる事態となった時(例えば家事や地震など)に他人に援助を求めたり指導に従って行動するなど、適正に対応することができる。
おおむねできるが時には助言や指導を必要とする

道具や乗り物などの危険性を理解・認識しているが、時々適切な使い方・利用 ができないことがある(例えば、ガスコンロの火を消し忘れる、使用した刃物 を片付けるなどの配慮や行動を忘れる)。また、通常と異なる事態となった時 に、他人に援助を求めたり指示に従って行動できない時がある。

助言や指導があればできる

道具や乗り物などの危険性を十分に理解・認識できておらず、それらの使用・ 利用において、危険に注意を払うことができなかったり、頻回に忘れてしまう。 また、通常と異なる事態となった時に、パニックになり、他人に援助を求めた り、指示に従って行動するなど、適正に対応することができないことが多い。

助言や指導をしてもできない若しくは行わない

道具や乗り物などの危険性を理解・認識しておらず、周囲の助言や指導があっ ても、適切な使い方・利用ができない、あるいはしようとしない。また、通常 と異なる事態となった時に、他人に援助を求めたり、指示に従って行動するな ど、適正に対応することができない。

 

⑺ 社会性

できる

社会生活に必要な手続き(例えば行政機関の各種届出や銀行での金銭の出し入 れ等)や公共施設・交通機関の利用にあたって、基本的なルール(常識化され た約束事や手順)を理解し、周囲の状況に合わせて適切に行動できる。

おおむねできるが時には助言や指導を必要とする

社会生活に必要な手続きや公共施設・交通機関の利用について、習慣化された ものであれば、各々の目的や基本的なルール、周囲の状況に合わせた行動がお おむねできる。だが、急にルールが変わったりすると、適正に対応することが できないことがある。

助言や指導があればできる

社会生活に必要な手続きや公共施設・交通機関の利用にあたって、各々の目的 や基本的なルールの理解が不十分であり、経常的な助言や指導がなければ、ル ールを守り、周囲の状況に合わせた行動ができない。

助言や指導をしてもできない若しくは行わない

社会生活に必要な手続きや公共施設・交通機関の利用にあたって、その目的や 基本的なルールを理解できない、あるいはしようとしない。そのため、助言・ 指導などの支援をしても、適切な行動ができない、あるいはしようとしない。

 

 

2.日常生活能力の程度について


「日常生活能力の程度」とは、
先ほどの「日常生活能力の判定」の7つの場面も含めた日常生活全般における
制限度合いを包括的に評価したものです。

この日常生活能力の程度は、5段階で評価されます。

あなたがこの5段階のどれに当てはまるか、考えてみてください。

 

精神障害を認めるが、社会生活は普通にできる。

○ 適切な食事摂取、身辺の清潔保持、金銭管理や買い物、通院や服薬、適切な対人交流、身辺の安全保持 や危機対応、社会的手続きや公共施設の利用などが自発的にできる。あるいは適切にできる。

○精神障害を持たない人と同じように日常生活及び社会生活を送ることができる。

精神障害を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活には援助が必要である。

○(1)のことが概ね自発的にできるが、時に支援を必要とする場合がある。

○ 例えば、一人で外出できるが、過大なストレスがかかる状況が生じた場合に対処が困難となる。

○ 日常的な家事をこなすことはできるが、状況や手順が変化したりすると困難が生じることがある。身辺の清潔保持は困難が少ない。ひきこもりは顕著ではない。自発的な行動や、社会生活の中で発言が適切に 出来ないことがある。行動のテンポはほぼ他の人に合わせることができる。普通のストレスでは症状の再 燃や悪化が起きにくい。金銭管理は概ねできる。社会生活の中で不適切な行動をとってしまうことは少な い。

精神障害を認め、家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要である。

○(1)のことを行うためには、支援を必要とする場合が多い。

○ 例えば、医療機関等に行くなどの習慣化された外出は付き添われなくても自らできるものの、ストレスがかかる状況が生じた場合に対処することが困難である。食事をバランスよく用意するなどの家事をこな すために、助言などの支援を必要とする。身辺の清潔保持が自発的かつ適切にはできない。対人交流が乏 しいか、ひきこもっている。自発的な行動に困難がある。日常生活の中での発言が適切にできないことが ある。行動のテンポが他の人と隔たってしまうことがある。ストレスが大きいと症状の再燃や悪化を来た しやすい。金銭管理ができない場合がある。社会生活の中でその場に適さない行動をとってしまうことが ある。

精神障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である。

○(1)のことは経常的な援助がなければできない。

○ 例えば、親しい人間がいないか、あるいはいても家族以外は医療・福祉関係者にとどまる。自発性が著しく乏しい。自発的な発言が少なく発言内容が不適切であったり不明瞭であったりする。日常生活におい て行動のテンポが他の人のペースと大きく隔たってしまう。些細な出来事で病状の再燃や悪化を来たしや すい。金銭管理は困難である。日常生活の中でその場に適さない行動をとってしまいがちである。

精神障害を認め、身のまわりのこともほとんどできないため、常時の援助が必要である。

○(1)のことは援助があってもほとんどできない。

○ 入院・入所施設内においては、病棟内・施設内で常時個別の援助を必要とする。在宅の場合においては、医療機関等への外出も自発的にできず、付き添いが必要であったり、往診等の対応が必要となる。家庭生 活においても、適切な食事を用意したり、後片付けなどの家事や身辺の清潔保持も自発的には行えず、常 時の援助を必要とする。

 

 

3.日常生活状況が診断書に反映されているか


いくら日常生活の状況が障害年金の等級に反映されると言っても、
基本的にはあなた個人の判断がそのまま障害等級に反映されるわけでは
ありません。

そのため、障害年金の等級判定には医師の診断書が最も重要視されます。

うつ病などの精神疾患における診断書には、
すでに説明した日常生活能力の判定欄や日常生活能力の程度欄がありますので、
あなたの日常生活の状況が適切に反映されるよう、
事前に医師に情報提供しておくことが重要です。

 

4.日常生活状況から判別する障害等級のガイドライン


うつ病などの精神疾患の場合、
日常生活にどの程度支障が出ているかによって障害等級が決まる
という話をしてきました。

ここでは、
具体的にあなたの障害等級が何級に該当するのかを判定するには
どうしたら良いかについて話をしていきます。

障害等級の判定は、
「日常生活能力の判定」の評価の平均と
「日常生活能力の程度」の評価を組み合わせることで
等級の目安が分かります。

まずは診断書に記載されている「日常生活能力の判定」の4段階評価について、
程度の軽い方から1〜4の数値に置き換え、その平均(1.0〜4.0の間)を出してください。

次に診断書に記載されている「日常生活能力の程度」の5段階評価を確認しましょう。

それができたら、
下の表にあなたの状況を当てはめ、
障害等級の目安を確認してください。

 

【等級の目安・ガイドライン】

    程度

判定平均

3.5以上 1級 1級又は2級
3.0以上3.5未満 1級又は2級 2級 2級
2.5以上3.0未満 2級 2級又は3級
2.0以上2.5未満 2級 2級又は3級 3級又は3級非該当
1.5以上2.0未満 3級 3級又は3級非該当
1.5未満 3級非該当 3級非該当

 

このガイドラインを使うことにより、
あなたの障害等級の目安が分かります。

ただし、あくまでも「目安」ですので、
認定医の総合判断により目安と異なる等級になることもあります。

それに、就労状況によっても障害等級の判断は変わってきます。

また、障害厚生年金を請求する場合はこのガイドラインよりも
厳しく判定されると思ってください。

具体的には、「日常生活能力の程度」が ⑷ になっていないと
2級は簡単には認められないのが現実です。

 

5.まとめ


大変長い記事となりましたが、
うつ病などの精神疾患における障害年金では
日常生活の状況によって障害等級の目安が決まります。

まずは「日常生活能力の判定」と「日常生活能力の程度」について話し、
それぞれの評価方法について説明しました。

次に日常生活の評価をもとに障害等級の目安を判断する方法について
お伝えしました。

この方法を使うことで、
あなたの障害等級が何級に該当するのかが概ね分かります。

ただ、うつ病の場合は判断力や行動力が低下していますので、
医師に自分の日常生活状況を正しく説明するのは難しいでしょう。

説明不足の中で診断書を依頼してしまうと、
日常生活の状況が軽く書かれてしまいます。

そうなると、本来の障害等級よりも低い等級で認定されてしまったり、
場合によっては障害年金が不支給となってしまうこともあります。

また、医師が書いた診断書が正しいかの確認をするのも難しいでしょう。

診断書以外にも、申立書や請求書など様々な書類作成が待っています。

障害年金は人によって状況が異なりますので、
必要な書類や記載すべき内容も人によって異なります。

一度失敗したら取り返すのは大変です。
手続きが遅れると、その分の年金が受け取れなくなることもあります。
手続きの途中で疲れ果ててしまい、障害年金を断念する人もいます。

このようなことになるのを避けるためには、
専門家に依頼するのが一番です。

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全国障害年金パートナーズの代表である
宮里竹識(みやざとたけし)が
はじめて障害年金の手続きを行った時のストーリーをお話しします。

うつ病による障害年金はなぜこんなにも難しいのか、
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