障害年金は書類審査で決まる！

障害年金の審査は、原則提出された書類のみで行います。
審査をしていて不明な点を聞いてくることや
本人や医師への聞き取り調査というのもありますが、
そのようなケースは少なく、
ほとんどが書面の審査だけで障害年金の受給の有無が決まります。
決定に納得いかない場合は審査請求といった不服申し立て制度もありますが、
同じ役所が審査をするためこちらの要望が通る可能性は少ないのが
現状です。
書類審査で最も重要なのは診断書です。
しかし、診断書は医師が作成するものですので、
医師の判断によって結果が大きく左右されます。
「障害年金を申請するとは、治す気がないのか！」
「うつ病では障害年金はもらえない」
「治る見込みがある人には障害年金はでない」
これらの言葉は、
私のお客さんが実際に医師から言われた言葉です。
このように、障害年金について理解のない医師、
偏見を持っている医師も多く、
診断書の作成に非協力的というケースが後を絶ちません。
医師法により、医師は正当な理由なく診断書の作成を断ってはならないと
されていますが、罰則規定がないためあまり効果がありません。
何とか診断書を書いてもらって一安心と思いきや、
障害認定基準を理解していないことにより不適切な診断書となっている
ことも多いのです。
実際、私たち全国障害年金パートナーズが診断書のチェックを行うと、
約半数もの診断書が症状を軽く書かれています。
これでは本来2級の人が3級となったり、
本来3級をもらえるはずの人が不支給となってしまいます。
このような事態を防ぐため、
私たちが障害年金のサポートをする場合には
診断書依頼時に同行して医師に説明したり、
診断書作成に必要な情報を事前に本人からヒアリングして文書にして
医師に渡すといったことをしています。
不適切な診断書が作成された場合には
修正依頼を行うこともあります。
それでもすべての案件で適切な診断書ができるわけではありませんが、
医師に任せきりで障害年金の請求を行うのと比べると大きな差があります。
また、診断書に次ぐ重要書類として
病歴・就労状況等申立書があります。
こちらは診断書と違って自分で作成する書類です。
しかし、役所が受理するレベルの書類であれば専門知識のない人でも
作成できると思いますが、障害年金が「認定される」ために必要な情報が
何かを理解している人はほとんどいません。
余計なことを書いたがために審査期間が長くなってしまったり、
診断書と矛盾する内容になってしまったことで
書類全体の信憑性が疑われることもあります。
障害年金は年金制度の中でも最も難易度の高いものですので、
要件を満たしているからといって、100％認定されるというものではありません。
しかし、「誰が手続きするか」で成功確率は大きく変わります。
専門知識のない人が手続きして30％の確率で障害年金が認定されるとしたら、
同じ手続きを障害年金専門の社会保険労務士が手続きすると60％〜70％位には
成功確率が上がります。
多くの社労士事務所は初回相談は無料としているところが多いので、
まずは電話かメールで相談してみることをお勧めします。
※今回の記事に関連して参考となりそうな記事をご紹介しますので、
よろしければこちらも見てください。
⇒医師との交渉
⇒診断書のチェックポイント
⇒病歴・就労状況等申立書の注意点