障害年金の要件確認は、確認手順が大切！

障害年金を受給するには、
３つの要件（初診日要件、保険料納付要件、障害等級要件）を
確認していくことが必要です。
しかし、この3要件の確認にはどの要件から確認していくかの
手順があります。
確認の順番を誤ってしまうと無駄な時間や労力を費やしてしまうことに
なりますので、注意が必要です。
それではその手順ですが、
①初診日要件
②保険料納付要件
③障害等級要件
の順番で確認するようにしてください。
【手順①：初診日要件の確認】
初診日にどの年金制度に加入していたかの確認です。
国民年金のみに加入していたのか、
それとも厚生年金や共済組合にも加入していたかによって
障害基礎年金・障害厚生年金・障害共済年金の中から
対象となる年金が決まってきます。
ただし、この段階で初診日を確定させる必要はありません。
初診日の確定には、診断書や受診状況等証明書などの医証が
必要だからです。
医証はもう少し後に取得することになりますので、
この段階では本人の記憶や医療機関に口頭ベースで確認する程度で
かまいません。
※診断書・受診状況等証明書などの記載によっては想定していた初診日と
異なる場合はあります。
そのような場合には、もう一度初診日要件から再確認となってしまいますが
やむを得ません。
【手順②：保険料納付要件の確認】
保険料納付要件の確認は、年金事務所や共済組合などの
年金記録を管理している公的機関に出向いて行います。
保険料納付要件は、「初診日の前日」時点での年金記録を確認するものですので、
先に初診日の目途をつけておく必要があるため
初診日要件の後に保険料納付要件を確認するのです。
初診日要件を確認するときには、
初診日の前々月から前1年間に保険料の未納がなかったかを確認します。
直近1年間に保険料の未納がなければ、保険料納付要件はクリアです。
直近1年に未納があった場合には、
初診日の属する月の前々月までの年金加入月数の2/3以上の期間が保険料納付済みか
保険料を免除された月であったかを確認します。
先に直近1年を、それを満たしていなければ2/3要件を
確認するのがポイントです。
直近1年要件を満たしているのに2/3要件を確認しようとする役所もありますが、
正直にいって意味がありません。
【手順③：障害等級要件の確認】
障害認定日（初診日から1年6ヶ月経過日）における障害状態を確認します。
障害認定日において障害状態が一定の要件に該当するのであれば、
障害認定日から3ヶ月以内の現症日での診断書を取得します。
障害認定日から障害年金の請求まで1年以上間が空いていれば、
障害認定日と現在の2枚の診断書が必要になります。
障害認定日時点での症状が軽かった場合や障害認定日の診断書が
とれない場合は、事後重症による請求となります。
この障害等級要件を確認するには医師の診断書が必要になっていきます。
診断書を作ってもらうには、通常数千円の費用がかかります。
そのため、先に保険料納付要件を確認しておかないと
診断書を書いてもらったのに実は保険料納付要件を満たしていませんでした
ということがありえます。
そうなると診断書の費用やあなたの時間を無駄にしてしまいます。
そうならないよう、障害等級要件の確認は最後にしましょう。
以上が障害年金の３要件を確認する手順です。
障害年金の手続きを行うには
役所や医師とのやり取りで気力・体力が必要になります。
手続きで疲れ果ててしまわないためにも、
効率よく手順を踏んで進めていきましょう。