障害認定日以降3ヶ月以内の診断書がとれなければ、認定日請求はできないのか？

障害年金の認定日請求を行うためには、
障害認定日（初診日から1年6ヶ月経過日）から3ヶ月以内の現症日の
診断書を用意しなければなりません。
この「3ヶ月以内の診断書」と聞くと、
昔のサポートした障害年金手続きを思い出します。
その案件の初診日は平成23年9月1日でした。
その場合、1年6ヶ月経過日となる障害認定日は平成25年3月1日となります。
※日付は分かりやすい日に変更しています。
そして、認定日請求を行うためには平成25年3月1日以降3ヶ月以内の
診断書が必要になってきます。
平成25年5月25日に病院に診断書の依頼しました。
もちろん、障害認定日から3ヶ月以内の診断書が必要ということを伝え、
主治医もすぐに診断書を書いてくれるといっていたので安心していました。
そして出来上がった診断書。
現症日は平成25年6月1日となっていました。
困りました。
これは障害認定日から3ヶ月以内の現症日の診断書といえるのだろうか？
平成25年3月1日の障害認定日を含めて3ヶ月であれば5月中に現症日がないと
いけません。
しかし、障害認定日の翌日から起算した3ヶ月であれば6月1日が現症日と
なっていても大丈夫です。
考えても仕方がないので年金事務所に電話して確認しました。
回答は、
「障害認定日の翌日から数えて3ヶ月以内となりますので、6月1日までの
現症日であれば大丈夫です」
いやぁ〜良かった、よかった。
これで診断書の現症日を修正してもらえるか主治医と交渉しなくてすむと
一安心です。
しかし、役所は誤った情報を伝えてくることがある
ということを思い出しました。
念のため別の年金事務所にも確認することにします。
回答はこうでした。
「障害認定日から3ヶ月以内となりますので、5月31日までの現症日と
なっていることが必要です。なので6月1日が現症日となっている
その診断書では認定日請求はできません。
事後重症にするか診断書を修正してもらってください」
これは困った。
先ほどの役所と違う見解ではないか。
役所によって言うことが違うというのは良くあることだが、
正しい答えを出さなければならない。
そこで、3ヶ所目の年金事務所に電話してみた。
もちろん、前2ヶ所と違う回答がかえってきた。
「原則は障害認定日から3ヶ月以内の診断書が必要なので、
3月1日が障害認定日なら5月31日までの現症日となっていることが
求められます。
ただし、1日・2日程度であれば現症日が遅れていても受理します」
もはやどれが正しいのか分からなくなりました。
それじゃ、最後の手段。
全国の障害厚生年金の審査を一手に行っている東京の本部に
確認しました。
そこで出された答えがこちら。
「認定日請求を行うには、障害認定日の翌日から起算して3ヶ月以内の
現症日となっている診断書が必要。3月1日が障害認定日の場合、
3月2日から3ヶ月となるので6月1日までの現症日となっていれば良い。
また、1日や2日過ぎたくらいであれば受理して審査を進めることもある」
最終的な答えがでて良かったです。
今回のケースでは6月1日の現症日の診断書で大丈夫でした。
障害認定日から3ヶ月過ぎた現症日の診断書であっても、
その診断書が障害認定日の障害の状態を証明していると推定されれば
受け付けてもらえるそうです。
当然、障害認定日から離れるほど受理される可能性は低くなります。
今回の話を一番聞いてほしいのは、
障害認定日以降の3ヶ月間に通院していなかった人です。
薬の効果が出たことから治ったと思い込み、
病院に行くことを止めてしまう人がいます。
また、調子が悪すぎて病院にいけなかったという人もいます。
そのような人は障害認定日時点の診断書が手に入りませんので、
通常事後重症の手続きしかできなくなります。
しかし、障害認定日から3ヶ月を過ぎてから通院を再開した人も
場合によっては障害認定日の請求を受け付けてもらえる可能性があります。
あきらめずに年金事務所にかけ合ってみて下さい。
役所の職員全員が障害年金に熟知しているわけではありませんので、
一度ダメだと言われても別の年金事務所に問い合わせてみてください。
答えが変わるかもしれません。
障害年金の手続きに疲れ果ててしまったら、
障害年金専門の社会保険労務士に相談するという選択肢もあります。