古舘伊知郎×宮里竹識 対談|うつ病と障害年金を語る
古舘伊知郎×宮里竹識 対談|うつ病と障害年金を語る
古舘伊知郎さんのYouTube番組「Talking brains」に、社会保険労務士法人全国障害年金パートナーズ代表の宮里竹識が出演しました。
対談では、うつ病の方が障害年金を申請するときに直面する壁、診断書の重要性、全社員が取り組むボイストレーニング、AIを活用した今後の構想などについて語っています。
宮里が障害年金を「安心して休むために必要な2番目の薬」と考える理由も、ぜひ動画でご覧ください。
「Talking brains」番組動画
出演情報
| 番組名 | 古舘伊知郎「Talking brains」 |
|---|---|
| 媒体 | YouTube |
| 対談者 | 古舘伊知郎 |
| ゲスト | 宮里竹識 |
| 所属 | 社会保険労務士法人全国障害年金パートナーズ |
| 公開日 | 2026年8月1日 |
| 対談テーマ | うつ病の障害年金申請の壁と、安心して休める社会をつくるための取り組み |
| 動画URL | https://www.youtube.com/watch?v=n36NTqd60Kc |
対談で語った5つのテーマ
1.なぜ、うつ病の方に障害年金の申請は難しいのか
障害年金の申請では、初診日や保険料の納付状況を確認したうえで、診断書や病歴・就労状況等申立書など、複数の書類をそろえる必要があります。
必要な書類や注意点は一人ひとり異なるため、単に書類を集めればよいわけではありません。
しかし、うつ病の症状によって集中力や判断力が低下しているなかで、制度を調べ、医療機関や年金事務所とやり取りし、整合性の取れた書類を作成することは大きな負担になります。
対談では、制度上の要件を満たすことと、その状態を申請書類によって正確に伝えることの両方が必要である点についてお話ししました。
2.なぜ診断書の内容が重要なのか
障害年金の審査では、病名だけでなく、日常生活や就労にどの程度の支障があるかが重要になります。
その状態を審査側へ伝える中心的な書類が、医師の作成する診断書です。
ところが、限られた診察時間のなかでは、食事、入浴、買い物、人との交流といった日常生活上の困難が、医師に十分伝わっていない場合があります。
その結果、本人が実際に抱えている支障と診断書の内容に差が生じることもあります。
全国障害年金パートナーズでは、審査に有利な表現へ変えるのではなく、本人の状態が診断書に正確に反映されているか、ほかの申請書類と矛盾していないかを丁寧に確認しています。
3.なぜ障害年金を「2番目の薬」と考えるのか
うつ病で働くことが難しくなると、収入が減少し、「このまま生活していけるのか」という経済的不安が大きくなります。
十分に休む必要があっても、焦りから無理に復職しようとしてしまう方も少なくありません。
治療に必要な薬を「1番目の薬」とするならば、経済的不安を軽減し、安心して休むための土台となる障害年金は「2番目の薬」のような役割を果たす——これが宮里の考えです。
障害年金を受給すること自体が、最終的な目的ではありません。
経済的な安心を得ることで、焦らず療養に向き合える状態をつくることが、私たちの支援の目的です。
※「2番目の薬」は障害年金が医療的な効果を持つという意味ではなく、経済的な安心の重要性を表した宮里による比喩です。
4.なぜ全社員がボイストレーニングを受けているのか
うつ病の方にとって、大声や早口、強い口調での会話は大きな負担になることがあります。
電話相談の内容が適切であっても、話し方によっては不安や緊張を強めてしまうかもしれません。
全国障害年金パートナーズでは、2020年から社員のボイストレーニングに取り組み、2023年にはボイストレーナーを社員として迎えています。
全社員が週1回、声の大きさや速さ、間の取り方、相手に安心感を与える話し方を学んでいます。
さらに、ボイストレーナーが実際の電話相談を確認し、担当者へフィードバックできる体制も整えました。
制度の知識だけでなく、「どのように話すか」まで含めて支援の品質を高めることが、安心して相談できる環境につながると考えています。
5.AIによって、障害年金支援をどう変えようとしているのか
全国障害年金パートナーズには、うつ病の障害年金申請を支援するなかで蓄積してきた専門知識と実務経験があります。
現在は、その知識を整理・体系化し、AIによる診断書チェックなどに活用する取り組みを進めています。
AIを活用する目的は、人の支援をなくすことではありません。
確認作業の精度とスピードを高めることで、担当者が一人ひとりの状況を理解し、考え、寄り添うための時間を増やすことです。
将来的には、専門家へ依頼できる人だけでなく、必要とするすべての人が障害年金に関する正しい情報と支援へアクセスできる状態を目指しています。
全国障害年金パートナーズが必要なくなるほど、誰もが適切に障害年金の制度を利用できる社会をつくることが、私たちの描く未来です。
出演を終えて|宮里竹識

古舘伊知郎さんとの対談を通じて、障害年金の「制度が存在すること」と「必要な方が実際に利用できること」は別の問題だと、改めて感じました。
障害年金は、受給すること自体が最終目的ではありません。
経済的不安を軽減し、焦らず安心して休める状態をつくることが大切です。
必要な方が制度の前で立ち止まらないよう、これからも支援の質を高めるとともに、AIを活用して専門知識をより広く届けていきます。


