障害年金更新時の診断書不備ベスト3

ここ1ヶ月ほど、障害年金の更新に関する依頼や相談が増加しています。
それ自体はありがたいのですが、
「もっと早く依頼してほしかった」
という案件が半分近くでした。
というのも、
障害年金の更新の通知が届いたから私のところに依頼したというわけではなく、
医師に診断書を作成してもらった後、年金事務所や市区町村・共済組合に
提出直前になって不安になり私たちに相談にきたという事案が多いのです。
うつ病者やご家族から話を聞き、診断書の内容を確認すると
8割方診断書が不適切であることが分かります。
これまで私が見てきた障害年金更新時の診断書における
不備ベスト3をご紹介します。
【第3位：就労状況の記載が不十分】
就労状況欄のうち、特に仕事の内容部分の記載が十分でないことが多いです。
例えば、仕事をしているうつ病者に業務内容を聞くと、
「総務の業務」
「企画や分析をしています」
といった答えがありますが、そのまま診断書に記載されてしまうと問題です。
私のところに相談があった人の場合、
総務といっても会社に届いた郵便物の仕分けや不要書類のシュレッダー、
企画・分析といっても上司の指示した資料をパソコンに入力するだけ
といった業務内容であることがよくあります。
診断書に記載された言葉からイメージする業務内容と実際の業務内容とで
大きな違いがあるということは少なくありません。
実際に行っている業務内容や責任の範囲、お客さんや他の社員との
コミュニケーションがあるか、休みは取りやすいか、
その他会社が配慮していることなどが記載されているかがポイントです。
【第2位：日常生活能力の記載が実態と異なる】
こちらは更新時に限らず鬱病の診断書ではよく見られるパターンです。
単身で生活するとしたら可能かどうかという判断基準があるにも関わらず
家族のサポートがある現状で判断したり、うつ病者の調子が良いときの
状態で判断したりすると、誤った内容となってしまいます。
主治医がうつ病者の日常生活を把握していないということもありますので、
診断書の依頼を行うときには、日常生活の状況を適切に医師に伝えておく
ことが重要です。
【第1位：診断書全体でみると矛盾がある】
個別の項目だけをみると問題ないのですが、
全体をみると矛盾や違和感がある診断書が実に多いです。
例えば、日常生活能力の判定欄のほとんどが
「助言や指導をしてもできない若しくは行わない」
となっているのに一人暮らしをしていたり仕事をしていたりする
ケースです。
食事や買い物、通院、他人との意思伝達といった日常生活項目のほとんどが
「助言や指導をしてもできない若しくは行わない」
となっていれば、通常一人では生活できませんし仕事も困難です。
このような矛盾した診断書の場合、
簡単には審査を通りません。
必要に応じて医師やうつ病者本人に調査が入ることもあります。
以上が、障害年金更新時における診断書の不備ベスト3でした。
これをみても分かるとおり、
障害年金の診断書はどこかが不適切となっていることが
むしろ普通です。
これを避けるためには、
診断書を依頼する前に障害年金専門の社会保険労務士に依頼することが
大切です。
私たち全国障害年金パートナーズに事前に相談をもらえれば、
医師が適切な診断書を書けるよう依頼状や参考資料を作成します。
もちろん、できあがった診断書の内容に誤りがないかもチェックします。
また、必要に応じて役所向けの説明資料を作成することもしていますので、
無事に障害年金が更新できる可能性は飛躍的にアップします。
自分で手続きした結果、
等級落ちや不支給となって後悔するくらいなら
専門家に依頼した方が安心です。
私たちは、依頼いただければ障害年金の更新手続きを
全力でサポートします。
ただ、時折困った相談者がいます。
それは、手続きは自分でやるから医師への依頼の仕方や
作成された診断書に問題がないかを見てほしい、
あるいは問題のある診断書にどう対応すればよいかを
教えてほしいという相談です。
しかも無料で。。。
正直にいって、ありえないです。
医師に正しい診断書を書いてもらうための事前準備や
診断書の判定、対応策といったものは
まさに私たち専門家のノウハウでありお客さんに提供している価値
そのものです。
無料相談の範囲を大きく超えていますので、
更新サポートを依頼した人や30分5,000円の電話・メール相談を
依頼した人にしか教えることはできません。
「あなたが障害年金を受けられるかの判定」は無料ですが、
具体的な手続きの方法になってくると有料となります。
このあたりを認識した上で相談してもらえると助かります。