リウマチの薬でうつ病が改善するかも！？

From：宮里竹識
つくばのDelifraneceより、、
関節や関節の周囲の骨、腱、筋肉などに痛みが起きる病気をまとめて
リウマチと呼びます。
この中でも関節リウマチは患者数が多く、
70万人以上もの人が関節リウマチで悩んでいるといわれています。
この関節リウマチの治療薬として使われている
インターロイキン（IL）-6受容体抗体が、
ある種のうつ病患者に有効であると
千葉大学などの研究グループが発表しました。
うつ病患者の血液を調べると、
健常者に比べてIL-6濃度が高いということが
過去の研究から分かっています。
IL-6とはタンパク質の一種で
免疫を制御する機能がある物質で
関節リウマチの原因ともなっています。
そこで今回マウスによる実験が行われました。
うつ病モデルのマウスにIL-6受容体抗体を投与したところ、
即効性の抗うつ効果が示されたのです。
つまり、IL-6の阻害は、
何らかのかたちで抗うつ作用に関わっている可能性がある
ということでした。
うつ病というのは
とても複雑な病気です。
効果が実証されている抗うつ薬が開発されている一方で、
このような抗うつ薬では改善が見られない患者が一定数います。
この薬さえあればうつ病は治るというようなものはないのです。
人によって症状や重症度、
効果のある治療法も異なってくるのです。
だからこそ、
自分にあった薬・治療法を探すことが重要です。
今回紹介した関節リウマチの治療に使われる
インターロイキン（IL）-6受容体抗体も、
うつ病治療の選択肢の一つとして注目されるかもしれませんね。