障害年金、自分で年金事務所にいって手続きするとこうなる！？

うつ病者やその家族などが障害年金の存在を知り、最初に相談するのは年金事務所が多いのではないでしょうか。
実際に年金事務所に相談に行くと、障害年金の詳細を納得いくまで説明してもらえるということはなく、
申立書を渡され、「今自分で把握している内容を書いてください」と言われます。
自分で分かる範囲で申立書を書くと、初診日が正しいか確認され、医療機関の受診歴を聞かれるなどして、
申立書の空欄部分を埋めていくことになります。
その上でうつ病者の年金加入歴を調べて、保険料納付要件を満たしていれば該当する様式の診断書を渡され、医師に診断書を書いてくるよう指示されます。
診断書と申立書が作成できると、印鑑、住民票や預金通帳などの添付書類を用意するよう言われ、障害年金の請求書の作成について説明を受けます。
そして、書類がすべてそろっていればそのまま障害年金の申請を受け付けてくれます。
そこだけ聞くと親身に相談にのってくれたと感じる人もいるかもしれませんが、
年金事務所は「あなたが障害年金を受給するためにはどうすればよいか」というスタンスには立っていないことに注意してください。
年金事務所は障害年金の審査機関ですので、公平さを保つために、一個人のために便宜を図ることはありません。
書類がそろっていれば、障害年金の申請を受け付けてくれますが、
あなたが障害等級要件をはじめとした障害年金の要件をすべて満たしているかの審査・判断は別物です。
書類は受け取ったけど要件を満たしていないので不支給という決定を下すこともざらにあります。
書類の記載内容だけで判断されますが、その書類が適切な内容か、厳しい障害年金の審査にとおるものなのか、
どういう表記をすれば良いのかといったアドバイスはありません。
私たち障害年金専門の社会保険労務士が事前に書類をチェックしていれば、
申請書の記載を修正、医師への診断書依頼時の説明等を行うことによって障害年金が支給されていた可能性が高いのに、
自分で手続きしてしまったばかりに不支給となった事例を多数見てきました。
一度年金事務所が障害年金の不支給を決定したら、それを覆すのは非常に大変です。
安易に大丈夫と判断して自分で手続きしないようにしてください。