また来たよ、不正受給の相談が！

From：宮里竹識
秋葉原のオフィスより、、
月末の申請ラッシュに向けて準備を進めている中、
一本の電話が鳴りました。
私たち全国障害年金パートナーズは日本全国から
毎日障害年金に関する相談の電話が鳴ります。
打ち合わせや外出などで電話に出れないことも多いのですが、
今回は大丈夫でしたので電話に出て話を聞いてみました。
相談内容は保険料納付要件についてです。
この相談者さん、
年金の未納が多くて
初診日前1年間に未納があり、
20歳から初診日までの期間についても約半分の期間が未納でした。
「残念ながら保険料納付要件を満たしていないため、障害年金の受給は難しいでしょう」
こう私はお伝えしました。
相談者はそのことを分かっていたのか、
あまりショックを受けた様子はありません。
次にこんなことを聞いてきました。
「今から過去の分の年金を納めれば大丈夫ですか？」
私は、
「保険料納付要件は、”初診日の前日”時点で判断しますので、
後から年金を支払ってもダメなんです。」
この答えも分かっていたようで、
「今から何とかして障害年金を受けられる方法を教えて下さい」
と言うではありませんか。
この人の態度に不審さを感じたので、
「残念ですが協力できません」
と答えました。
すると相手は何も言わずに電話をガチャ切り。
このガチャ切り対応をみて
”こんな人と関わってはいけない”
と改めて感じました。
障害年金を受け取るためには、
一定の年金を納めていなければなりません。
この年金を納めているかどうかを保険料納付要件といいますが、
保険料納付要件は初診日の前日時点で判断されます。
そうしないと、
ケガや病気になったあとになって年金を納めて
障害年金を受けようとする人が続出してしまうからです。
生命保険だって
保険に加入してからのケガや病気に対して保険金がでます。
ケガをしたあとに保険に入り、
保険加入前のケガについて保険金を払えなんていうのは
無理なはなしですよね。
障害年金も同じです。
不正がはたらかないよう、
初診日の前日時点で保険料納付要件を判断するのです。
そして、
病気の症状が出てはじめて医師の診療を受けた日が初診日と定義されているので、
自分の都合で初診日を変えることはできません。
簡単に初診日を変えられるとなると、
本来なら保険料納付要件を満たしていない人でも
簡単に納付要件を満たせるようになってしまいますから。
そのため、初診日というのは変えることができないのが原則です。
とはいえ、
原則があれば例外があるのが世の中です。
例外的に初診日が変わるケースもあるのです。
しかしこの例外、
悪用すると障害年金の不正受給につながってしまいます。
なのでこの例外について、私は公表しないようにしています。
今回電話で相談してきた人は、
おそらくこの例外の詳しい情報を知りたかったのでしょう。
ただ、この相談者の話からすると
最初から初診日を意図的に変えて障害年金を不適切に受給しようと考えているように
思えました。
不正受給が増えれば障害年金の審査も厳しくなり、
その結果本来年金を受け取れるはずの人が障害年金をもらえなくなる。
こんなことになる可能性が高まるのです。
私たち全国障害年金パートナーズは
障害年金の不正受給には絶対に手を貸しません。
全国障害年金パートナーズへの相談件数は年々増え続けており、
2017年は電話・メール相談、資料請求等を合わせると
のべ2640名をサポートしました。
これだけの人数と関わると、
どうしても変な人も混じってしまうのです。
そのため、
私のスタンスや考え方について随時お伝えし、
良からぬことを考える人からの連絡が来るのを減らすことも意識して
メッセージを発信していきたいと思います。