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うつ病も症状がひどくなると、
入院が必要になることがあります。
通常のケガや病気の場合、
治ったり状態が良くなったことで自宅での生活が問題ないと
判断されることで退院となります。
しかし、うつ病の場合は必ずしもそうとは限りません。
イギリスのマンチェスター大学の調査によれば、
退院後3ヶ月以内において自殺率が最も高いということが
分かってきたからです。
この調査は、2002年から2012年までの11年間において、
3225名の退院患者を調査対象としたものです。
このうち、全体の18%にあたる526名が退院後に
自ら命を絶ちました。
イングランドやスコットランド、北アイルランドでは
退院後1週間以内に、ウェールズ地方では退院後2週間以内に
自殺を図る人が多かったそうです。
今回の調査を率いているLouis Appleby教授よると、
うつ病者が退院後に自殺する確率が高い理由として次の二つを
あげています。
●入院期間が本来必要な期間よりも短い
●退院前後のケアが不足している
骨折した場合や盲腸などで入院する場合と異なり、
うつ病の場合は治ったから退院というわけではありません。
あくまでも入院が必要な状態を脱したというだけです。
またいつ症状が悪化するか分かりません。
うつ病は再発しやすい病気として知られています。
退院したから良くなったなどと、
安易に考えないようにしてください。
とくに、入院することになった原因が解決されていない場合は
注意が必要です。
例えば、仕事でのストレスが原因で入院した場合、
症状が一時落ち着いて退院したとしても
仕事という原因は何も解決していません。
退院後2・3日してすぐに職場復帰するというのは
避けた方が良いと思います。
体が元に戻るまで休職するのが一番ですが、
仕事量を減らす、残業しないようにする、
負担を軽減できる業務に変更するといった配慮が重要です。
パワハラやセクハラなど、人間関係が原因の場合は
職場を異動するなどして原因となる人と離れることが
求められます。
退院後3ヶ月は自殺の可能性が高い要注意期間だということを意識して、
家族はうつ病者の不安やストレスを軽減することに努めてください。
あなたの大切な家族が自ら命を絶ってしまわないよう、
しっかりとサポートしていくことが大切です。
【参考記事】
自ら命を絶ってしまう人は、行動を起こす前に無意識にメッセージを
発していることがあります。
↓
自殺の前兆
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