別の考えを見つけてみよう

うつ病の人は、
何に対しても否定的になりがちです。
●自分なんていない方がいいんだ
●誰も私を必要としてくれない
●あの人に責められている気がする
といった感じです。
しかし、違う視点で別の見方、別の考え方ができるようになると、
憂うつや不安の感情を和らげることができるのです。
私たちは普段から周りの出来事について様々な事を考えています。
しかし、同じ出来事であっても他の人は自分とは全く違う考えを
持っているということはざらにあります。
当然ですが、考え方は人によってそれぞれ異なっています。
うつ病の人の場合、
自分自身の否定的な「考え」に囚われてしまって
気持ちが悪循環になってしまうことがよくあります。
気持ちが落ち込んでいるときは更に否定的なことばかり考えてしまい、
その偏りがよりいっそう悪循環を生み出してしまうのです。
その結果、さらに憂うつや不安、イライラといった気持ちが増幅し、
うつ病を悪化させてしまうことにもなりかねないのです。
そのようなときには、
別の考え方や物事の見方を身につけることで
悪循環から抜け出せるようになります。
では、別の考え方を身につけるためにはどのようにすれば良いのでしょうか？
まずは自分に起こった出来事を思い出してみましょう。
例えば、仕事でミスをしてしまい上司にきつく怒られたという
出来事があったとしましょう。
そのときあなたはどう思いましたか？
うつ病で苦しんでいる人の場合、
多くは否定的な感情に支配されることでしょう。
「また失敗してしまった。私はいつもそうだ。何をやってもダメなんだ」
こんなことを思ったかもしれません。
しかし、ここで別の考え方を取り入れてみるのです。
例えば、
「私は有能だ。人間だから失敗もするけど、この失敗はいずれ取り返せる」
というように考えてみましょう。
この”別の考え”というのは、普段のあなたの考え方とは違うはずです。
しかしあなたと違う考えをあえて書き出す、思い浮かべることが
重要なのです。
中々別の考えが思い浮かばないというのであれば、
あなたの尊敬する人や家族などの具体的な人をあげて、
その人だったらどう考えるか想像してみるのもいいでしょう。
また、うつ病の場合は多くは否定的な考えに囚われていますので、
単純に自分と正反対の考えを思い浮かべてもいいでしょう。
どちらにせよ、普段の否定的な考えだけでなく、
意図的に肯定的な考えを思い浮かべるだけで
心のバランスがとれるようになります。
この”別の考えを取り入れる”という方法は、
継続して行うことが重要です。
最初は慣れないかもしれませんが、ぜひ続けてみてください。
きっとあなたの心が楽になっていくと思います。