障害年金の更新は何年ごと?精神疾患のケースを解説
障害年金を受給している方にとって、更新されるかどうかは不安になる原因のひとつではないでしょうか。
障害年金は、要件を満たしている間は支給が継続されますが、うつ病をはじめとした精神疾患の場合は、定期的な更新があるケースがほとんどです。その頻度は障害の状態や審査の結果によって異なり、1〜5年ごとの更新です。
この記事では、累計2,700名以上・年間約500名の障害年金受給をサポートしてきた「全国障害年金パートナーズ」の宮里が、精神疾患における更新の頻度、手続きの流れ、支給停止を防ぐための具体的な注意点まで詳しく解説します。
なお、障害年金の更新に関する不安があり、専門家に相談したい方は、うつ病による障害年金専門の社労士事務所「全国障害年金パートナーズ」にご連絡ください。
そもそも障害年金を受給できるかどうかが気になる方も、以下より5分ほどで無料の受給判定が可能です。
精神疾患の場合、障害年金の更新は1〜5年ごとが多い

精神疾患の場合、更新は1〜5年ごとに行われることが多く、その頻度は一人ひとりの障害の状態や審査の結果によって異なります。ただし、ごくまれに永久認定されることがあります。
障害年金2級の場合は何年ごと、3級の場合は何年ごとといった仕組みにはなっていません。傷病名・症状の固定度合い・年齢などをもとに日本年金機構が期間を決定します。
そのため、自分は何年ごとの更新なのかをきちんと確認しておくことが大切です。
更新頻度の違いと決まり方
有期認定の更新期間は、1年・2年・3年・4年・5年のいずれかです。
更新期間は、申請時の審査において判断されます。症状が重く、障害の状態が長期間続くと判断された場合は更新期間が長くなる傾向があり、症状が比較的軽い、または変動しやすいと判断された場合は短く設定されるケースがあります。
ただし、これはあくまで傾向であり、すべてのケースに当てはまるわけではありません。同じ傷病名・同じ等級であっても、個々の審査結果によって更新期間は異なるため、他の方の事例がそのまま自分に当てはまるとは考えないほうがよいでしょう。
なお、更新のたびに同じ期間が設定されるとは限りません。前回の更新後の状態や審査結果によって、次回の更新期間が変わることも考えられます。前回の更新時と比べて障害状態に変化があると判断された場合は、次回の更新期間が短く設定されることがあります。
自分の更新期間を確認する方法
自分の更新期間は、障害年金を受給し始めた際に届いた「年金証書」で確認できます。年金証書の「次回診断書提出年月」の欄に、次回の更新時期が記載されています。お手元の年金証書をご確認ください。

年金証書は、障害年金の受給が決まったときに日本年金機構から郵送されてくる書類で、受給者の氏名・基礎年金番号・年金の種類・年金額・認定された等級などが記載された重要な書類です。
もし年金証書が見当たらない、記載内容の見方がわからない場合は、最寄りの年金事務所に問い合わせることでわかります。早めに確認しておくようにしましょう。
そもそも障害年金には永久認定と有期認定がある
障害年金には、更新の必要がない「永久認定」と、定期的に更新手続きが必要な「有期認定」の2種類があります。
永久認定は、症状が固定していて、今後も改善が見込めないと判断された場合に適用されます。具体的には、両眼の失明や両下肢の切断など、障害の状態が変わらないことが明らかな場合です。
一方、有期認定は、障害の状態が将来的に変わる可能性があると判断された場合に適用され、定められた期間ごとに診断書を提出して審査を受ける必要があります。
精神障害や内部疾患(腎疾患、心疾患など)は、症状が変動しやすい特性から、ほとんどのケースで有期認定となります。うつ病・双極性障害・統合失調症などで障害年金を受給している方は、定期的な更新手続きが必要になると考えておくとよいでしょう。
障害年金の更新手続きの流れ(4ステップ)

更新の流れを事前に把握しておくと、直前になって慌てなくて済みます。手続きには一定の時間がかかるため、余裕を持って準備を進めることが大切です。
ここでは、障害年金の更新手続きの流れを4つのステップに分けて解説します。
①更新期限の3か月前に送られる障害状態確認届(診断書)を受け取る
更新期限の3か月前を目安に、日本年金機構から「障害状態確認届(診断書)」が届きます。届いたら、提出期限(誕生月の末日)と、診断書の様式・記入欄を確認してください。精神疾患用・肢体障害用など、障害の種類によって様式が異なります。
届いた診断書の様式が実際の障害の種類と合っていない場合は、年金事務所に相談しましょう。また、転居などで届かなかった場合も、年金事務所へすみやかに連絡が必要です。
②医師に障害状態確認届(診断書)の作成を依頼する
日本年金機構から届いた「障害状態確認届(診断書)」を主治医に渡して作成を依頼します。主治医は診察時の印象をもとに記載しますが、短い診察時間では日常生活の実態が十分に伝わらないことがあります。
実態に即した障害状態確認届(診断書)を作成してもらうために、下記のような日常の様子をまとめたメモを渡すとよいでしょう。
| 項目 | 記載内容 |
|---|---|
| ①食事の状況 | ・食事は一日何食か ・自分で調理できるか ・栄養バランスはどうか など |
| ②身辺の清潔保持 | ・入浴は毎日入れているか ・着替えは毎日できているか ・部屋の掃除や洗濯はできているか ・朝起きての洗面や歯磨き、ひげ剃りはできているか ・外出時に身なりを整えられるか など |
| ③買物の状況 | ・1人で買物にいけるか ・何を買えばよいのか忘れることはないか ・余計なものを買ってしまうことはないか ・金銭管理は行えているか など |
| ④通院と服薬 | ・病院には1人で行けるか ・薬の飲み忘れはないか ・医師に自分の状況を正しく伝えられているか など |
| ⑤対人関係 | ・相手の話が理解できなかったり、自分の言いたいことを伝えられなかったりすることはあるか ・人と話をすることに抵抗はないか ・集団行動はできるか ・交友関係はあるか など |
| ⑥身辺の安全保持および危機対応 | ・電車やバスなどを適切に利用できるか ・ガスコンロの火をつけっぱなしにすることはないか ・水を流しっぱなしにしてしまうことはないか ・自動車や自転車の運転は問題なくできるか ・自分の身に危険が迫ったときに、助けを求められるか など |
| ⑦社会性 | ・銀行でお金の出し入れができるか ・市役所などで何らかの手続きを自分で行うことはできるか ・交通機関や公共施設を適切に利用できるか など |
特に、精神疾患の場合、診察室での印象と実際の日常生活の困難にズレが生じやすいです。
たとえば、診察時には受け答えができていても、実際には入浴・食事・買い物・服薬管理・金銭管理・対人関係・外出などに大きな支障があるケースは少なくありません。
また、家族の支援があるから生活しているにもかかわらず、診断書上は自立しているように見えてしまうこともあります。
なお、診断書の作成には文書料(5,000〜15,000円程度)がかかります。
③期限である誕生月の末日までに日本年金機構へ提出する
障害状態確認届(診断書)が完成したら、日本年金機構へ提出します。提出期限は誕生月の末日です。提出前に記入漏れや内容の誤りがないかを必ず確認しましょう。
提出期限を過ぎてしまった場合は、年金の支払いが一時差し止めとなる可能性があります。万が一遅れそうな場合は、早めの年金事務所への相談がおすすめです。
④審査結果が通知される
障害状態確認届(診断書)の提出から約3か月後に審査結果が通知されます。更新が認められれば受給が継続され、等級に変更がある場合はその旨も通知されます。更新手続きは書面審査のみで行われるため、面談や診察はありません。
障害年金の更新で支給停止にならないための注意点
更新審査では、初めて認定されたときと現在の障害状態が比較されます。診断書の内容が支給継続を左右するため、提出前にチェックしましょう。
精神疾患の更新審査では、診断書の中でも「日常生活能力の判定」と「日常生活能力の程度」の欄が特に重視されます。万が一実態より軽く書かれていた場合、支給停止や等級が下がる原因になります。
主治医が診察時の印象のみで記載しているケースもあるため、違和感がある場合は具体的な生活状況を伝えたうえで、修正をお願いすることが重要です。
何をどう修正するように依頼したらよいか悩んだら、障害年金専門の社労士に相談するのも一つの手です。
精神疾患では一見すると改善したように見える変化が、実態以上に軽く評価されることがあります。特に、更新で支給停止になりやすいタイミングは、以下のとおりです。
- 主治医が変わり、実際の生活状況が十分に診断書へ反映されていないとき
- 短時間勤務や配慮付き勤務である、欠勤が多い、職場の支援があるなどの実態が伝わっていないとき
- 家族や支援者のサポートがあるから生活できているのに、自立して生活できているように見られてしまったとき
- 処方薬が減った理由が改善ではなく、副作用や体調不良などによるものなのに、改善したと誤解されたとき
- 一人暮らしになり、日常生活を自立して送れていると評価されたとき
障害状態確認届(診断書)の依頼の仕方や注意点については「障害年金の更新:診断書の依頼の仕方から注意点まで社労士が解説」が参考になります。合わせてご覧ください。
精神疾患における障害年金の更新についてよくある質問と回答

精神疾患における障害年金の更新について、よくある質問に回答します。
Q. 精神疾患の場合、障害年金の更新で落ちる確率はどのくらいですか?
精神疾患で障害年金の更新に「落ちる」といわれる状態は、正式には更新審査によって支給停止になることを指します。
日本年金機構の「障害年金業務統計(令和6年度決定分)」によると、「精神障害・知的障害」の診断書で再認定を受けたケースにおける支給停止率は、障害基礎年金・障害厚生年金ともに0.4%です。
ただし、この数値は精神疾患のみを個別に集計したものではなく、資料上は「精神障害・知的障害」の診断書の種類別データです。また、過去の統計であり、個別の更新結果を保証するものではありません。
Q. 統合失調症では、障害年金の更新は何年ごとになるのですか?
統合失調症の障害年金は、原則として1〜5年ごと(多くは1年、2年、または5年)に更新が必要です。
更新期間はあくまでその時点での症状に基づいて判断され、以下のように分かれます。
| 更新期間 | 内容 |
|---|---|
| 1年ごと | 症状の変化が大きく、回復の可能性があると判断された場合 |
| 2〜3年ごと | 精神疾患で一般的な期間 |
| 5年ごと | 症状が長期間続いている、あるいは回復の見込みが低いと判断された場合 |
具体的な更新期間は、症状の程度や継続性によって一人ひとり個別に設定されており、年金証書に記載されています。
障害年金の更新が不安な方は社労士に相談しよう
精神疾患による障害年金は有期認定になることが多いです。有期認定の場合、1〜5年ごとに更新が必要です。自分の更新期間は年金証書の「次回診断書提出年月」の欄で確認できます。
更新期限の3か月前を目安に、日本年金機構から「障害状態確認届(診断書)」が届くため、確認次第、主治医に記入を依頼しましょう。障害状態確認届(診断書)の「日常生活能力の判定」と「日常生活能力の程度」の評価が審査のポイントとなるため、実態とかけ離れていないか確認してください。
ただし、障害年金の更新手続きを一人で行うのが不安な方もいるかもしれません。うつ病専門の社労士を頼るのも一つの手です。
障害年金の更新手続きを社労士に依頼するメリットは、以下のとおりです。
- 主治医に障害状態確認届(診断書)の作成依頼をサポートしてもらえる
- 障害状態確認届(診断書)の内容チェックや不備の確認をしてもらえる
- 支給停止になった場合の不服申立てについて相談できる
うつ病による障害年金専門の社労士事務所「全国障害年金パートナーズ」では、全国にお住まいの方を対象に、申請から更新までをサポートしています。累計2,700名以上・年間約500名の受給実績があり、更新手続きについても、診断書の準備から提出まで一貫したお力添えが可能です。
対面が難しい方も、電話やメールでのご相談も受け付けています。更新は、障害年金の受給が続くかどうかを決める大切な手続きです。不安を感じている方は、一人で悩まず、私たち「全国障害年金パートナーズ」にご相談ください。



