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うつ病の治療薬として非常に効果の高いSSRIですが、
「余計に体調が悪化した」
「眠気が増した」
といった状態に陥ることがあります。
これをもってSSRIは自分には合わないと感じて
医師に薬の変更を求めるうつ病患者もいます。
しかし、早まらないで下さい。
体調が悪化したからといってSSRIの効果がないとか
自分には合わないと判断してはいけません。
SSRIの最大の特徴は、セロトニンの再取込だけを阻害することで、
結果的にセロトニンの量を増やして活発化させることで
精神を安定させることにあります。
ストレスを受けて心のエネルギーが落ちてくると、
脳がノルアドレナリンを強化して意欲的になるのですが、
それは本来のエネルギーではなく一時的な「上乗せ」にすぎません。
SSRIの効果によりセロトニンが強化された結果、
これまで無理をしていた「上乗せエネルギー」が落ちて
本来のエネルギー状態が顔を出すのです。
うつ病によって本来のエネルギーは低下しているはずです。
このことから、SSRIを飲むと体調が悪化したと感じることがあるのです。
ただ、実際には本来のエネルギー状態となったに過ぎません。
本来のエネルギー状態が見えるからこそ適切な治療方針を
医師は判断することができるのです。
また、SSRIによってセロトニンが増えたことで精神も安定し、
質の良い睡眠にもつながります。
眠気が大きくなったと感じるかもしれませんが、
良い休息が取れるようになったと解釈することもできるはずです。
なので、SSRIで体調が悪化した・眠気が増したと感じても、
必ずしも悪い事ではありません。
きちんとした治療方針をもっている医師ならば、
この点をきちんと説明してくれます。
ただ、医師も十人十色ですので、
中には鬱病患者の意見をうのみにしてノルアドレナリンを強化する薬に変更して
意欲を高めようとする医師もいます。
もちろんそれが適切な場合もありますが、
患者の本来の状態を読み違えたままノルアドレナリンを強化して
無理矢理意欲を高めると、治療が長期かしてしまうおそれがあります。
薬の効果については医師からしっかりと説明を受け、
自分の体調を医師に適確に伝えることで適切な治療が行えます。
うつ病者と医師の二人三脚で治療を進めて下さい。
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