発達障害で障害年金を申請するときのコツ!落ちた人の特徴とは?
「発達障害で障害年金を受給できるの?」と考えている方もいるでしょう。
結論、発達障害(ASD・ADHD・LD)は、障害年金の対象になる場合があります。ただし、正しい知識を持たずに申請すると、本来受給できるはずの状態でももらえなくなってしまうかもしれません。
この記事では、発達障害の方が障害年金を受給するための要件や、申請時に押さえておきたいポイント、不支給・却下になってしまった方に共通する特徴について解説します。
執筆者は、累計3,000名以上・年間約500名の障害年金の受給をサポートしてきた、うつ病による障害年金専門の「全国障害年金パートナーズ」の宮里です。
過去には、発達障害で障害年金2級を受給することになった方のケースもあります。年間年金額は780,000円で、総額(次回更新時までに受け取れる金額)は2,660,000円でした(お客様の声より)。
「どうせ無理だろう」とあきらめず、まずは受給できるかどうかの無料判定だけでもやってみませんか?発達障害そのものだけでなく、発達障害に併存するうつ病・双極性障害などの精神疾患についても、ご相談いただけます。
まずは、5分ほどでできる以下のページより試してみてください。
発達障害で障害年金を受給できるかは生活・就労への支障で判断される

発達障害(ASD・ADHD・LD)は、障害年金の対象になる場合があります。ただし、診断名だけで受給できるかどうかが決まるわけではありません。
障害年金の審査では、発達障害の特性によって日常生活や就労にどの程度の支障が出ているかが重視されます。たとえば、対人関係や意思疎通、金銭管理、通院・服薬、身の回りの管理、職場での配慮や業務制限の有無などが確認されます。
そのため、ASD・ADHD・LDのいずれであっても、生活や仕事に支障が出ていれば、障害年金の対象となる可能性があります。
なお、障害年金と障害者手帳は別々の制度です。障害者手帳を持っていない方でも、初診日要件・保険料納付要件・障害状態要件を満たしていれば、障害年金を申請できる場合があります。
【発達障害】障害年金の3つの受給要件

障害年金を受給するには、以下の3つの要件を満たす必要があります。
初診日要件
障害年金では、「初診日」を証明しなければいけません。初診日とは、障害の原因となった病気やケガについて、初めて医師の診察を受けた日です。
精神科でなくても、その症状で初めて受診した日が初診日になります。たとえば、発達障害の特性による不眠や体調不良で内科を最初に受診していた場合、その日が初診日になるケースもあります。
保険料納付要件
初診日の前日時点で、一定期間分の保険料を納付している必要があります。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| ①原則:3分の2以上の納付(3分の2要件) | 初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、3分の2以上の期間について保険料を納めているか、免除・猶予の手続きをしていること。 |
| ②特例:直近1年間に未納がないこと(直近1年要件) | 「①原則」を満たさない場合でも、初診日の属する月の前々月までの1年間に保険料の未納期間がなければ要件を満たします。ただし、この特例が適用されるのは、初診日が令和18年(2036年)3月31日までのケースに限られます。 |
なお、初診日が20歳前で年金制度に加入していない期間にある場合は、「20歳前傷病」として扱われ、保険料納付要件を問われずに障害基礎年金を受給できる場合があります。
ただし、20歳前傷病による障害基礎年金には所得制限があり、前年の所得が一定額を超える場合は、年金の2分の1または全額が支給停止となるケースがある点には注意が必要です。
参考:日本年金機構|障害年金
障害状態要件
障害状態要件とは、障害認定日または請求時点において、障害等級に該当する状態にあることを求めるものです。
障害認定日とは、原則として初診日から1年6か月が経過した日です。この時点で障害等級に該当していれば認定日請求、該当していなくてもその後に悪化して等級に該当すれば事後重症請求ができます。
受給要件については「障害年金の受給要件とは?3つの要件を社労士がわかりやすく解説」にて、さらに詳しくお伝えしているので参考にしてください。

発達障害の障害年金の等級は生活・就労への支障をもとに判断される
発達障害は、精神の障害として、厚生労働省が定める障害認定基準に基づいて審査されます。
具体的には、社会性やコミュニケーション能力の障害、興味や行動の偏り、あるいは不注意・多動性・衝動性といった特性によって、日常生活や社会生活にどの程度の制限が生じているかが評価対象です。
精神疾患・発達障害の等級判定においては、「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」が基準として用いられます。これは、地域や医師による判定のばらつきを防ぐために設けられたもので、次の2つの観点から評価が行われます。
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 日常生活能力の判定 | 食事、身辺の清潔保持、金銭管理と買物、通院と服薬、他人との意思伝達および対人関係、身辺の安全保持および危機対応、社会性という7つの項目について、それぞれどの程度自分で対応できるかを評価するものです。 |
| 日常生活能力の程度 | 日常生活全般について、どの程度の支援が必要かを5段階で評価するものです。「精神障害を認め、家庭内での日常生活は普通に行えるが、社会生活は困難」といった形で、生活全体の困難さの度合いを見ます。 |
上記2つの評価を組み合わせた「障害等級の目安」に加えて、実際の等級判定では、病状または病態像、療養状況、生活環境、就労状況といった要素も総合的に考慮されます。
同じ診断名であっても、置かれている環境や支援の有無によって、認定される等級は変わる可能性があることは覚えておきましょう。
なお、「障害等級の目安」は、あくまで審査の参考資料の一つであり、絶対的な基準ではありません。目安の等級より重く、あるいは軽く認定される場合もあります。
だからこそ、目安の数字だけにとらわれず、実際の生活状況をどれだけ正確に診断書へ反映できるかが重要になります。
発達障害で障害年金を申請する場合に押さえておきたいポイント

発達障害で障害年金を申請する際に押さえておきたいポイントをお伝えします。
初診日はいつになるかを事前に確認する
発達障害の場合、初診日の特定が難しいケースがあります。特に次の2つのパターンには注意が必要です。
| パターン | 確認しておきたい内容 |
|---|---|
| 発達障害と診断される前に、別の精神疾患(うつ病など)の受診歴がある場合 | 成人になってから発達障害と診断されるケースでは、それ以前にうつ病や適応障害などで医療機関を受診していることがあります。この場合、発達障害と診断された日ではなく、最初に精神科・心療内科等を受診した日が初診日として扱われるケースがあります。 |
| 知的障害を伴う発達障害の場合 | 知的障害を伴う発達障害の場合は、初診日ではなく「出生日」が起点として扱われます。これは、知的障害が生来性(生まれつき備わっている性質や特徴)として取り扱われるためです。 |
障害年金を申請するにあたって、初診日の証明は重要です。自分の状況を整理したい方は、障害年金専門の社労士に相談してみましょう。
医師に診断書を依頼するときは、7つの項目を文書にまとめて渡す
障害年金の審査では、医師が作成する診断書の内容が重要です。しかし、限られた診察時間のなかで、日常生活のすべての困りごとを口頭で正確に伝えるのは簡単ではありません。
そこで、診断書を依頼する際には、次の7項目について、あらかじめ自分や家族が文書としてまとめ、医師に渡すことをおすすめします。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 食事の状況 | 食事は一日何食か自分で調理できるか栄養バランスはどうか など |
| 身辺の清潔保持 | 入浴や着替えを毎日できているか部屋の掃除や洗濯はできているか洗面や歯磨き・ひげ剃りはできているか外出時に身なりを整えられるか など |
| 買物の状況 | 一人で買物に行けるか何を買えばよいか忘れないか金銭管理は行えるか など |
| 通院と服薬 | 病院に一人で行けるか薬の飲み忘れはないか医師に自分の状況を正しく伝えられているか など |
| 対人関係 | 相手の話が理解できるか自分の言いたいことを伝えられるか人と話をすることに抵抗はないか集団行動はできるか交友関係はあるか など |
| 身辺の安全保持および危機対応 | 電車やバスを適切に利用できるかガスコンロの火をつけっぱなしにしないか水を流しっぱなしにしないか自分の身に危険が迫ったときに助けを求められるか など |
| 社会性 | 銀行でお金の出し入れができるか市役所などで手続きを自分で行えるか交通機関や公共施設を適切に利用できるか など |
こうした具体的な情報を事前に整理して伝えることで、実態に即した診断書を作成してもらいやすくなります。
病歴・就労状況等申立書で出生時から現在までの実態を記載する
「病歴・就労状況等申立書」は、自分の生い立ちから現在に至るまでの生活状況・通院歴・就労状況などを記載する書類で、申請者本人が作成します。
体調や事情により本人が記入するのが難しい場合、家族による代筆も可能です。病歴・就労状況等申立書の最後にある代筆者欄に記載すれば問題ありません。
記載方法については「障害年金の病歴・就労状況等申立書の書き方【うつ病の場合】」を参考にしてください。発達障害の場合、出生時からの状況を病歴・就労状況等申立書に記載する必要がある点には気をつけてください。

働いている場合はどのような配慮をしてもらっているかを書く
「働いていると障害年金はもらえない」と誤解されている方もいますが、就労していることだけを理由に、ただちに不支給となるわけではありません。
就労の有無だけでなく、仕事内容や勤務時間、職場での配慮の状況、欠勤や業務制限の有無などを含めて、労働にどの程度の制限が生じているかが総合的に判断されます。
そのため、働いていても、症状や働き方の実態によっては、障害年金を受給できる可能性があります。職場で受けている配慮の例は、以下のとおりです。
- 専門性の高い仕事から、判断を要しない作業のみの仕事に移行している
- 外部からの電話には出なくてよいとされている
- 体調不良による急な遅刻・早退が認められている
- 残業・休日出勤がない
- 周囲からのストレスを受けないよう、静かな環境に配置されている
こうした配慮を受けながら働いている実態も、診断書に反映してもらうことが大切です。また、自分で書く病歴・就労状況等申立書にも丁寧に記載しましょう。
発達障害の障害年金でもらえる金額の目安

障害年金の受給額は、障害基礎年金か障害厚生年金か、また認定される等級によって異なります。障害基礎年金には1級・2級があり、障害厚生年金には1級~3級があります。
令和8年度(2026年度)の障害基礎年金2級の年金額は、昭和31年4月2日以後生まれの場合「847,300円 + 子の加算額」です。
人によって金額は変動するため、具体的な受給見込み額は年金事務所に確認することをおすすめします。
なお、年金生活者支援給付金をもらえる場合もあります。年金生活者支援給付金とは、所得が一定額以下の年金受給者の生活を支えるために、年金に上乗せして支給される給付金です。障害年金を受けている方の場合は、「障害年金生活者支援給付金」として支給されます。
対象となるのは、障害基礎年金を受給しており、前年の所得額が一定額以下の方です。給付額は障害等級によって異なり、令和8年度時点では、1級の方は月額7,025円、2級の方は月額5,620円です。給付額や所得基準は年度によって変わる場合があるため、最新情報を確認するようにしてください。
新たに障害年金を請求する場合は、障害年金生活者支援給付金もあわせて手続きできます。すでに障害年金を受給している方で、新たに対象となる場合は、日本年金機構から案内が届くケースがあります。
参考:日本年金機構|障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額
参考:厚生労働省|年金生活者支援給付金制度
発達障害で障害年金に落ちた場合に考えられる原因

発達障害で障害年金に落ちる原因としては、初診日の証明が難しいことや、診断書あるいは病歴・就労状況等申立書に生活や就労の実態が十分に反映されていないことなどが考えられます。
特に発達障害は、成人後に診断されるケースや、幼少期からの特性を整理して説明する必要があるケースもあるため、申請前の準備が重要です。
ここでは、発達障害で障害年金に落ちた場合に考えられる主な原因を紹介します。
発達障害と診断される前の初診日を証明できていないから
発達障害は、成人になってから診断されることもあり、幼少期の受診記録が残っていなかったり、当時通っていた医療機関がすでに廃院していたりするケースが少なくありません。
初診日を証明できない場合、障害年金の申請そのものが認められない可能性が高くなります。
出生時から現在までの生活実態を十分に説明できていないから
診断書には医師から見た症状が、病歴・就労状況等申立書には本人・家族から見た生活の実態が記載されます。
この2つの内容に大きな食い違いがあると、審査で不利に評価される場合があります。
本人の困りごとが診断書や申立書に十分反映されていないから
障害年金の不支給の原因として特に多く見られるのが、このケースです。
たとえば、家族や友人のサポートを受けてなんとか生活できている方の場合、その支援の内容が診断書や病歴・就労状況等申立書に書かれている必要があります。
そうでないと「自立して生活できている」と評価され、実態より軽く判断されてしまうことがあります。
発達障害の障害年金に関するよくある不安・疑問
発達障害の障害年金に関するよくある不安・疑問に回答します。
Q. 家族に知られずに手続きできますか?
世帯が同じでも、家族に知られずに手続きすることは可能です。ただし、年金証書などの書類が本人宛に届いた際、家族に知られるおそれがあります。
なお、全国障害年金パートナーズでは、家族に障害年金のことを知られたくない方に配慮し、郵送物に社名や「障害年金」という言葉は記載していません。担当社労士の名前だけが封筒から見えるようにして、本人にお送りしています。
Q. 発達障害で障害年金が永久認定される可能性はありますか?
発達障害の障害年金における永久認定のハードルは、非常に高いです。
知的障害を伴う場合や症状の改善が見込めないと強く判断された場合など、一部の例外を除き、大半は1~5年ごとの更新があります。
発達障害の障害年金申請は、一人で悩まず専門家に相談を
障害年金の申請は、自分だけで進めることも可能です。しかし、以下のような状況にある方は、社労士への依頼を検討するとよいでしょう。
- 初診日が不明確、または初診の医療機関がすでに廃院している
- 過去に申請して不支給・却下になった経験がある
- 体調が悪く、自分で書類を集める余裕がない
- 年金事務所の相談窓口に行くこと自体が大きな負担となる
全国障害年金パートナーズは、うつ病による障害年金申請を専門に、全国の方のサポートを行っています。累計3,000名以上・年間約500名の受給実績があり、申請の準備から診断書の依頼、病歴・就労状況等申立書の作成、提出まで一貫してサポートします。
過去には、発達障害で障害年金2級の受給をサポートしたことがあります。
松本さん(男性・20代)は、発達障害がきっかけで仕事を休職せざるを得なくなり、抑うつ状態が続いていました。
そこで、当社がサポートして障害年金の申請をしたところ、障害年金2級と認定され、年間年金額は780,000円、総額(次回更新時までに受け取れる金額)は2,660,000円となりました。(参考:お客様の声)
電話・メールでのご相談に対応しており、外出が難しい方、対面での相談に不安がある方もご依頼いただけます。どこの年金事務所に書類を提出しても審査は東京に集められて行われるため、遠方にお住まいの方でも成功率は変わりません。
「自分は障害年金の対象になるのだろうか」と不安を感じている方は、まずは無料判定を受けてみてください。5分ほどで結果がわかります。



