うつ病で再就職は難しい?体調を整えながら長く就労できる働き方を紹介
「貯金が減っていくなかで、早く再就職しなければと焦っているが、働いてまた体調を崩すのが怖い…」
うつ病からの再就職を考えるとき、このような葛藤を抱える方は少なくありません。「うつ病になって大きく体調を崩した後、再就職は難しいのではないか」との不安は、非常に大きな壁のように感じられるものです。
とはいえ、じりじり減っていく預金残高を見るのもつらく感じられるでしょう。
しかし、焦って無理な就職活動をすることは、結果的に再発のリスクを高めてしまうことになりかねません。
この記事では、うつ病による障害年金専門の社会保険労務士が、経済的な不安を解消して心に余裕を持つ方法と、ご自身のペースで無理なく再就職を成功させるためのポイントを具体的に解説します。
障害年金とは、病気やけがによって仕事や日常生活などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取れる年金のことです。
原則として初診日から1年6か月(障害認定日)が経過している場合、障害年金を受給できる可能性があります。
障害年金を受給できるか知りたい方は、下記リンクより無料判定を受けてみてください。5分ほどですぐに判定結果を確認できます。
うつ病で再就職が難しいと感じる主な理由
うつ病からの社会復帰を目指す中で、再就職が難しいと感じてしまうのは、あなただけではありません。
そこには、病気特有の症状や、離職期間に生じた心理的なハードルが複雑に絡み合っています。
多くの経験者が直面する再就職を難しく感じさせる3つの理由について、具体的にお伝えします。これらを知ることは、自分自身を責めないための第一歩となるため、ぜひ参考にしてみてください。
再発が怖くてアクセルを踏めない
大きな心理的障壁となりがちなのが、また同じようにつらい思いをするのではないかといった再発への恐怖です。
うつ病を発症した原因が、過重労働や人間関係、ハラスメントなどの職場環境にあった場合、そのトラウマが強く残っていることがあります。
働きたいとの意欲が湧いても、いざ求人票を見たり面接のことを考えたりすると、当時のつらい記憶がフラッシュバックし、動悸や不安感に襲われてしまうのです。
これは、自分を守ろうとする防衛本能の一種です。
しかし、結果としてアクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態となり、心身共に激しく疲弊してしまいます。
この恐怖心が、再就職への具体的な行動を躊躇させる大きな要因となります。
自己評価が下がって応募が進まない
うつ病の症状の一つに自分はダメな人間だと極端に思い込んでしまう、思考の偏り(認知の歪み)があります。
療養のために休職・離職していた期間を何もしていなかった無駄な時間と捉えてしまい、「こんな自分を雇ってくれる会社などない」と決めつけてしまう方もいます。
また、仕事をしていた頃のように頭が回らなかったり、集中力が続かなかったりすることから、以前と同じパフォーマンスが出せない自分には価値がないと自己評価を下げてしまうことも。
客観的に見れば十分な経験やスキルがあっても、この低下した自己肯定感が行動の邪魔をするのです。求人を見ても自分には無理だと応募ボタンを押す手前で諦めてしまう悪循環に陥りやすくなります。
体調の波があって働き続けるイメージが持てない
今日は調子が良くても、明日はどうなるかわからないといった体調コントロールの難しさも、再就職を難しく感じさせる現実的な問題です。
うつ病の回復期には、日内変動(朝がつらく午後は楽になるなど)や、天候・気圧による体調不良など、自分の意思ではどうにもならない波が生じます。
「面接の日に起きられなかったらどうしよう」「働き始めてから急に休んで迷惑をかけたらどうしよう」との不安が頭をよぎる方も多いのではないでしょうか。
週5日、フルタイムで安定して働く自分を具体的にイメージできないため、自信を持てず、再就職活動への一歩が踏み出しにくくなるのです。
うつ病からの再就職を成功させる4ステップ

うつ病からの就労で避けたいことは、焦って再就職した結果、短期間でうつ病が再発し、早期に離職してしまうことです。
この負のループを避けるためには、自分一人で頑張ろうとしないことが大切です。ここでは、うつ病からの再就職を成功させるためのステップを4つに分けて解説します。
多くの再就職の支援機関では、スキル習得や面接対策が強調されますが、それ以前に整えておくべき土台があります。詳しく見ていきましょう。
①休息期:焦りを捨てて休むことを大切にする
この時期は、何よりも心身を休めることが最優先です。日中眠り続けてしまっても自分を責める必要はありません。
重要なのは、主治医との信頼関係を築くことです。もし治療方針に違和感がある場合は、セカンドオピニオンを検討しても良いでしょう。
ただし、安易なドクターショッピング(病院を転々とすること)は治療を遅らせる原因にもなるため、慎重な判断が必要です。
②リハビリ期:生活リズムを整え、経済基盤を確保する
少しずつ活動意欲が湧いてきたら、散歩や図書館通いなどで体力を戻していきましょう。
しかし、この時期になると、少しずつ減っていく貯金額に焦りを感じ始める方も少なくありません。そこで、こういった時期にこそ障害年金の申請を考えるのも安心して日々を過ごせる一つの手段です。
障害年金とは、病気やけがによって仕事や日常生活などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取れる年金のことです。
原則として初診日から1年6か月(障害認定日)が経過している場合、障害年金を受給できる可能性があります。
ただし、障害年金の審査には数か月かかります。就職活動が本格的に始まる前に申請を済ませておくと、年金という経済的な基盤を整えながら安心して面接に挑めるようになります。
③就職活動期:自分に合った働き方を選択する
体調が安定してきたら、具体的な就職活動に入ります。
準備としては、自分の取扱説明書を作るのがおすすめです。取扱説明書には以下の内容をメモやノートに控えておきましょう。
- どのようなときにストレスを感じるか、体調が悪くなる予兆は何か
- 不調の予兆が出たときやストレスを感じたときに、どのように対処したらよいか
- 働くうえで会社側に協力してほしいことは何か
これらを整理しておくことで、面接時に配慮事項として具体的に伝えられるようになります。
具体的な就労方法も検討する
また、働き方で大きな選択となるのが、「オープン就労」か「クローズ就労」かという点です。
オープン就労とは、障害を開示したうえでの就職活動のことです。障害者手帳を取得すれば障害者枠での採用選考を受けられます。
通院への配慮や業務量の調整が得られやすいのが特徴です。一般枠よりも給与が低くなる傾向がありますが、障害年金を受給していれば、その差額を補填できるため、経済面を気にせず働きやすさを優先できます。
なお、障害者手帳を取得するデメリットについては「うつ病で障害者手帳(精神障害者保健福祉手帳)を取得するデメリットは?」をご覧ください。
一方、クローズ就労とは、障害を開示しない就職活動であり、一般枠の採用選考を受けます。求人数が多く給与水準も高いですが、障害に対する配慮がないため再発リスクが高まることもあります。
④再発予防期:働きながら守りを固める
再就職はゴールではなくスタートです。長く働き続けるためには、以下の意識を持つことが大切です。
- 完全に治ったと思わない
- サインを見逃さない
- 専門家に頼る
特に、重要なのは働き始めて調子が良いと感じても、服薬と通院は自己判断で止めないことです。また、万が一、「眠れない」「食欲がない」などの症状が出たら、早めに休息を取ってください。
必要に応じて、医師やカウンセラーなどの専門家への相談を継続し、体調の安定を図りましょう。
再就職が難しいなら経済的な安心を確保しておく

再就職がうまくいかない根本的な原因の多くは、経済的な不安からくる「焦り」です。
反対にいえば、経済的な基盤さえあれば、じっくりと自分に合った職場を探すことができ、再就職の成功率は格段に上がります。
ここでは、安心して治療と就職活動に専念するための手段として、「障害年金」という選択肢について解説します。
うつ病でも受給できる障害年金とは
障害年金とは、病気やけがによって生活や仕事などが制限される場合に、国から支給される公的な年金制度です。うつ病や双極性障害などの精神疾患も対象となります。
ご自身の症状やこれまでの納付状況にもよりますが、年間約60万円〜200万円を超えるケースもあるほどです。
具体的な金額は個人によって異なるため、詳しくはお近くの年金事務所へご確認ください。
障害年金による収入があることで、「今すぐ働かなくては生活できない」とのプレッシャーから解放され、心に余裕を持って社会復帰の準備を進められるようになります。
「働いていると障害年金の受給が難しい」は誤解
実は、働いていても障害年金をもらえるケースがあります。
特に、障害厚生年金3級の場合、就労していることだけを理由に、ただちに支給されなくなるわけではありません。
審査では、単に働いているかどうかだけでなく、以下の実態をもとに総合的に判断されます。
- 仕事の内容(単純作業に限定されているか、など)
- 勤務形態(短時間勤務か、欠勤は多いか)
- 職場での配慮の状況(周りのサポートがどの程度あるか)
つまり、働いていても、症状によって仕事や日常生活に著しい制限が生じていると認められると、受給できる可能性があるのです。

家族や会社に知られずに手続きすることもできる
「障害年金を受け取りたいけれど、家族に心配をかけたくない」「会社に知られたくない」という方もいらっしゃるでしょう。
障害年金の手続きは、世帯が同じであっても、ご自身だけで進めることが可能です。
自分から障害年金をもらっていることを言わない限り、他の方に知られることはなかなかありません。
唯一の懸念点は、役所からの郵便物です。自宅に年金証書をはじめとした書類が届いた場合、ご家族が開封してしまうことで知られるケースがあります。
なお私たち「全国障害年金パートナーズ」では、ご家族に内緒で手続きしたい方に配慮し、当事務所からの郵送物には社名や「障害年金」という言葉を記載しません。
担当社労士の個人名だけが見えるようにして送付しますので、プライバシーを守りながら手続きを進められます。
うつ病からの再就職を成功させるための働き方の工夫
経済的な基盤を整え、心の余裕ができたら、次はいかに再発させずに働くかを考えましょう。
無理をして病気になる前と同じ働き方を目指す必要はありません。今の体調に合わせた働き方を選ぶことが、長く安定して働くためのコツです。
たとえば、工夫する内容には以下の5つが挙げられます。
| 内容 | 詳細 |
|---|---|
| 業務内容の変更 | 専門性が高くプレッシャーのかかる仕事から、判断を要しない定型的な作業へ移行してもらう。 |
| 対人業務の制限 | 外部からの電話対応や来客対応は免除してもらう。 |
| 勤怠の柔軟性 | 体調不良による当日の遅刻・早退・欠勤を認めてもらう。通院のための休暇を許可してもらう。 |
| 労働時間の調整 | 残業や休日出勤をなくす。まずは短時間勤務からスタートする。 |
| 環境の調整 | 周囲の話し声や電話音がストレスにならないよう、静かな席や別室で作業できるようにする。 |
とりわけ障害者枠で採用選考を受ける場合、面接にて「具体的にどのような配慮をすればよいですか?」と質問されることがほとんどです。
これらを事前に考えておき、しっかり会社に伝えることで、長く働き続けられる可能性が高まります。
うつ病からの再就職への不安を解消するためのよくある質問

再就職を考え始めると、どうしてもお金や面接、うつ病の再発のことなど、多くの不安が押し寄せてきます。
ここでは、多くのうつ病当事者の方からご相談いただく悩みにお答えします。
貯金額が減って焦っています。何か対策はありますか?
焦って働く前に、障害年金で生活費を確保できないかの診断を受けましょう。
貯金が底をつきそうなことを理由に、体調が悪い中で働いている状態は、再発リスクが高いパターンです。
まずは、公的な経済支援である障害年金の受給を検討してみてください。症状や納付状況にもよりますが、年間で約62万円〜200万円以上(等級や加算による)の年金を受け取れる可能性があります。
この収入があれば、生活費のために無理に残業をする、あるいは、合わない職場で我慢して働く必要がなくなります。経済的な基盤を先に作ることが、結果としてじっくり治療に専念できる環境を生み出します。
再就職に対する不安が大きいのですが、どうすればよいですか?
一人で悩まずに専門家を頼るようにしましょう。
まずは主治医に今の気持ちを正直に話してみてください。何にどう不安を感じているか、その不安が現実にならないために何ができるかを率直に相談してみましょう。
そして、経済的な見通しについては、私たちのような障害年金専門の社労士にご相談ください。
もし障害年金を申請したら何級が該当しそうでいくら受給できるのか知っておくだけでも心が軽くなり、前向きになれます。
食生活や睡眠を管理する努力もしながら、経済的な基盤が整う仕組みを作っておくことが、心の安定につながります。
面接や履歴書でうつ病のことを伝えなくて大丈夫ですか?
「クローズ就労(非開示)」なら触れる必要はありませんが、嘘をつくのはリスクがあります。
うつ病であることを隠して一般枠で働く「クローズ就労」を選ぶ場合、自ら病気のことや障害年金を受給していることを話す義務はありません。
ただし、面接で空白期間(ブランク)について聞かれた際に、明らかな嘘をついてしまうと、入社後に経歴詐称としてトラブルになる可能性があります。
「親の介護をしていた」「資格の勉強をしていた」など、嘘にならない範囲で説明するか、あるいは正直に「体調を崩して療養していたが、現在は医師から就労許可が出ている」と伝えましょう。現在は業務に支障がないことをアピールするのも一つの方法です。
もし「オープン就労(開示)」を選ぶ場合は、どのような配慮があれば働けるかを「③就職活動期:自分に合った働き方を選択する」で挙げた項目を参考にしながら、具体的に説明できる準備をしましょう。
職場内の制度や配慮にはどのようなものがありますか?
制度の面では、産業医面談やストレスチェック制度などがあり、業務上の配慮には以下の内容が挙げられます。
| 内容 | 詳細 |
|---|---|
| 業務の調整 | 複数の仕事を同時にこなすマルチタスクを避け、一つずつ完了させる業務フローにしてもらう。 |
| コミュニケーションの工夫 | 口頭での指示は忘れやすいため、メールやチャットなど文字で指示をもらう。 |
| 環境の調整 | 電話の音が苦手な場合、耳栓の使用を許可してもらうか、電話対応のない席にしてもらう。 |
| 休憩の確保 | 決められた休憩時間以外にも、体調に合わせて短時間の離席を認めてもらう。 |
これらは、あなたが長く安定して働くために必要な調整です。遠慮せずに相談してみてください。
全国障害年金パートナーズに寄せられたお客様の声
当事務所は、これまでに累計2,500名以上の方の障害年金の受給をサポートしてきた実績があります。
年間で、約500名の方の受給が決定しており、多くの方から「経済的な不安が消えたことで、治療に専念できるようになった」「焦らず自分に合った仕事を探せた」との声をいただいています。
自分と同じような状況の方がどうやって立ち直ったのかを知ることは、大きな勇気になるかもしれません。
当事務所の過去の事例を紹介します。
基本情報
- 氏名:A.Tさん
- 性別:男性
- 年齢:40代
- 都道府県:岐阜県
- 病名:双極性感情障害
- 請求方法:認定日請求
- 結果:2級
- 年金額:約126万円(次回更新時までに受け取れる総額は、約178万円)
事例
仕事で強いストレスがあったA.Tさん。
やがて体の痛み、強い倦怠感、過眠といった症状が現れるようになりました。
体調悪化により会社を退職し、働けない状況が続いていました。
A.Tさんの日常生活の状況は次のとおりです。
- 食事は1日1、2食程度しかとれない。
- 部屋の掃除や片付けはできず、代わりに母が掃除・片付けをしている。
- 自分だけではお金の管理は難しいため、家族に金銭管理を協力してもらっている。
- 毎日、家族から「今日は薬飲んだ?」と声掛けをしてもらっている。
- 知らない人からの電話に出るのが億劫になる。
- 車を運転する際、集中力が落ちて道を間違えてしまう。
- 市役所といったところで手続きは自分でできず、職員の細かいサポートがないとできない。
- 基本的にはベッドで横になっており、身の回りの多くに家族の援助を必要としている。
私たち全国障害年金パートナーズがサポートした結果、2級の年金が認められました。
A.Tさんの声
障害年金の受給代行を依頼する前は、再就職に時間がかかっており、何か対策しないと、と思っていました。
そのためネットでいろいろ検索していたとき、全国障害年金パートナーズのホームページに出会いました。
ちょうど初診から1年半経過する頃だったので、すぐに依頼しました。
全国障害年金パートナーズに決めた理由は、自分の症状を専門にされており、信頼できると思ったためです。
実際に依頼してみると、スムーズに進めていただき、感謝しております。
うつ病で苦しんでいてまだ障害年金を受けていない方へ。罪悪感や負い目を感じる必要はないと思います。今まで必要以上に頑張ってきた分、少しでも自分を楽にすることを考えて、相談することから始めてもらいたいです。
うつ病での障害年金は有期認定だからこそ、今頼るべき制度
「一度年金をもらうと、一生治らないと言われている気がする」と不安に思う方もいるかもしれません。
しかし、うつ病での障害年金は一度受給が決まれば自動的に一生支給されるものではありません。うつ病などの精神障害の場合は、1〜5年ごとに更新(有期認定)があり、その時点での症状や生活状況に応じて、受給が継続されるかどうかが判断されます。
いわば、一番つらい時期を支えてくれる制度だということです。一生もらい続ける必要はありません。再就職して生活が安定し、病状が回復するまでの再出発のための土台として活用することに、何のためらいも必要ありません。
うつ病になって再就職が難しいなら障害年金を検討しよう
うつ病からの再就職は、「お金がない」「再発が怖い」「ブランクがある」といった不安が重なることで、非常に難しく感じてしまうものです。
しかし、障害年金などで経済的な基盤を確保し、無理のない働き方を選択すれば、そのハードルは確実に下がります。
一人で悩んでいても、焦りが募るばかりで良い方向には進みません。
「自分は障害年金の対象になるのか?」「働きながらでも受給できる可能性はあるのか?」など、少しでも気になった方は、まずは全国障害年金パートナーズへご相談ください。障害年金の受給の可能性について、無料判定を行っています。
経済的な不安を解消し、あなたが安心して社会復帰への一歩を踏み出せるよう、私たちが全力でサポートいたします。



