障害年金をもらうデメリット・メリットを社労士が詳しく解説

障害年金を申請しようか迷っている方の中には、受給すると何かデメリットがあるのではないかと心配されている方もいるのではないでしょうか。

障害年金はいくつか注意すべき点はあるものの、総じてメリットのほうが大きい制度です。

この記事では、障害年金を受給したときに起こりうるデメリットをお伝えするとともに、誤解されやすいポイントについても丁寧に解説します。

なお、自分が障害年金を受給できる状況にあるのか早く知りたい方は、障害年金専門の社労士事務所「全国障害年金パートナーズ」の無料判定を受けてみてください。5分ほどで判定結果を確認できます。

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障害年金をもらうと起こりうるデメリット

障害年金をもらうと起こりうるデメリット

障害年金をもらうことで、将来の年金額や他の制度に影響が出る場合があります。それぞれの内容を一つずつ確認していきましょう。

将来の老齢基礎年金が少なくなる可能性がある

障害年金1級・2級を受給している間は、国民年金保険料が「法定免除」となり、支払いが不要になります。経済的に苦しい時期に保険料の負担がなくなることは助かる反面、将来の年金受給額に影響が及ぶ点には注意が必要です。

法定免除の期間は、保険料をまったく納めていないのではなく、「半額を納付したもの」として扱われます。そのため、保険料を満額納めた場合に比べると、将来の老齢基礎年金の受給額が少なくなってしまいます。

ただし、法定免除期間についても、一定期間内であれば追納により将来の老齢基礎年金額を増やせる場合があるため、検討してみてください。

原則65歳以上から受け取れる老齢年金を遅らせられなくなる場合がある

老齢年金には、受給開始を65歳より遅らせることで月々の受給額を増やす「繰下げ受給」という仕組みがあります。しかし、障害年金を受給している場合は、この繰下げが利用できなくなるケースがあります。

具体的には、障害年金を受給していた方が65歳以降に老齢年金を選択する場合、繰下げによる増額が適用されないケースです。

影響を受けるかどうかは受給している年金の種類や状況によって異なります。そのため、将来の年金設計を考えるうえでは頭に入れておきたいポイントです。気になる場合は、年金事務所や社労士に個別に確認するのがよいでしょう。

なお、もちろん状況によっては影響がないケースもあります。過度に心配しすぎず、まずは年金事務所や社労士にご確認ください。

死亡一時金・寡婦年金が受け取れなくなる

死亡一時金は、国民年金の第1号被保険者として一定期間保険料を納めた方が、老齢基礎年金や障害基礎年金を受け取らないまま亡くなった場合に、遺族へ支給される1回限りの給付金です。

また、寡婦年金は、国民年金の第1号被保険者として一定期間保険料を納めた夫が亡くなった場合に、一定の要件を満たす妻へ、60歳から65歳になるまでの間支給される制度です。

ただし、亡くなった方がすでに障害基礎年金を受け取っていた場合、死亡一時金は支給されません。また、寡婦年金についても、夫が老齢基礎年金や障害基礎年金を受けたことがある場合は支給されません。

そのため、障害基礎年金を受給することで、将来、遺族が受け取れる可能性のある給付に影響する場合があります。

健康保険・社会保険の扶養から外れる可能性がある

障害年金を受給することで、配偶者などの健康保険の扶養に入れなくなる場合があります。扶養に入っている方にとっては、保険料の負担が増える可能性があるため、受給前に確認しておきたい点です。

ただし、すべての方に当てはまるわけではなく、受給額や加入している健康保険の種類によって異なります。

協会けんぽ(全国健康保険協会)の扶養の認定基準は、以下のとおりです。

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年齢などの条件年間収入の基準
19歳以上23歳未満150万円未満
上記以外の60歳未満130万円未満
60歳以上または障害年金受給者180万円未満

つまり、協会けんぽの場合、障害年金を受給している方は、年間収入180万円未満が扶養認定の一つの目安です。180万円以上になると、扶養から外れる可能性があります。

扶養から外れると、自分で健康保険料を支払わなければなりません。現在の障害年金の受給額と健康保険料の負担額を比較したうえで、生活全体への影響を把握しておくことが重要です。

なお、障害年金を受給している方や、障害厚生年金を受けられる程度の障害がある方については、一般的な「年収130万円未満」ではなく、「年収180万円未満」を基準に被扶養者かどうか判断される場合があります。

ただし、障害年金以外の収入や、同居・別居の状況、加入している健康保険の規定によって判断が異なります。実際に扶養に入れるかどうかは、加入先の健康保険組合や協会けんぽなどに確認しましょう。

配偶者の年金に上乗せされる「加給年金」が止まる場合がある

加給年金とは、厚生年金に20年以上加入した方の老齢厚生年金に、一定額が上乗せされる制度です。

その方が65歳になった時点で、生計を維持している65歳未満の配偶者がいる場合や、一定の障害状態にある配偶者がいる場合などに対象となります。

しかし、配偶者自身が障害年金(障害厚生年金)を受給するようになると、加給年金が停止されることがあります。

加給年金は年間約40万円程度(2025年時点)の上乗せとなるため、停止される場合の影響は小さくありません。ただし、あくまで配偶者が障害厚生年金を受給している間の措置であり、状況が変われば再開される場合もあります。

自分が障害年金を受給することで、配偶者の年金にも影響が出るかもしれない点は、ご夫婦で一緒に確認しておけると安心でしょう。

20歳前からの病気やケガによる障害年金は、所得が多いと支給が止まる場合がある

障害年金の所得制限について、「働いていると障害年金がもらえなくなる」と誤解されている方も多いかもしれません。しかし、通常の障害年金には所得制限はありません。ただし、一部のケースでは所得制限が適用されます。

初診日が20歳未満の場合は「20歳前傷病」として扱われ、国民年金に加入していなかった期間であっても障害年金を受給できる可能性があります。

本人の所得が一定額を超えた年については、支給が半額になったり、全額停止になったりする場合もあります。所得制限の基準は毎年度の所得をもとに判定されるため、年によって支給状況が変わることがある点も知っておくとよいでしょう。

なお、所得制限はあくまで20歳前傷病の方にだけ適用されるものです。

他の給付金が減額・調整される場合がある

障害年金を受給していても、同時期に他の給付を受けている場合は、支給額が調整されることがあります。

調整の仕組みは制度ごとに異なり、どちらか一方が打ち切られるわけではなく、合計が一定額を超えないよう調整されるケースがほとんどです。

それぞれの内容を確認したうえで、受給の影響を把握しておきましょう。

障害年金を受け取ると他の給付金が減る場合がある

障害年金を受け取ると他の給付金が減る場合がある

障害年金を受給することにより、他の給付金が減額・調整されるケースについてお伝えします。それぞれの仕組みを正しく理解することで、受給後の生活設計がより具体的に立てやすくなるため、参考にしてみてください。

生活保護費との調整

生活保護は、生活に必要な最低限の費用との差額を補填する制度です。障害年金を受給すると、その金額の分だけ生活保護費が減額される仕組みになっています。

つまり、障害年金を受給したからといって、手元に入るお金が単純に増えるわけではありません。

ただし、生活保護が打ち切られるわけではなく、障害年金と生活保護を合わせたトータルの受給額が確保される場合が多くなっています。

むしろ注目したいのは、障害年金を受給することで生活保護に加算される「障害者加算」が適用され、合計額が増えるケースです。

障害者加算は、障害年金1級または2級に認定された方(または身体障害者手帳1・2級等を持つ方)が生活保護を受けている場合に加算されるものです。

障害年金を受給しながら生活保護も継続している方の中には、以前よりも合計の受給額が増えるケースがあります。

障害年金と生活保護費を同時に受給する場合は、トータルでどうなるかを確認することが大切です。

傷病手当金との調整

同じ病気やケガについて、傷病手当金と障害厚生年金などを同じ期間に受けられる場合、傷病手当金が調整されます。

障害年金の日額が傷病手当金の日額以上であれば、傷病手当金は支給されません。傷病手当金の日額の方が高い場合は、その差額だけが支給されます。

また、障害年金をさかのぼって受給した場合、すでに受け取った傷病手当金の一部返還が必要になることがあります。

両方を満額受け取れませんが、障害年金のほうが傷病手当金より高い場合、実質的な手取りが増えるケースもあるため、自分のケースではどうなるかを確認するとよいでしょう。

なお、傷病手当金の支給期間(支給開始から1年6か月)が終了した後も、障害年金を継続して受給できるのは、長期的な生活設計を考えるうえでも重要なポイントです。

労災保険との調整

業務上のストレスや労働環境が原因で病気やケガになった場合、労災保険の申請を検討している方もいるかもしれません。

同一の傷病で労災保険と障害年金を両方受給している場合は、労災給付の一部が減額される調整が行われます。

障害年金側は原則として満額支給されますが、労災側の計算は複雑で、個別の状況によって金額が変わります。

労災と障害年金を同時に受給している方、またはこれから申請を検討している方は、計算の仕組みを正確に理解するためにも、社労士に相談すると安心です。

それぞれの制度の特性を踏まえたアドバイスを受けることで、受給額の見通しが立てやすくなるでしょう。

児童扶養手当との調整

ひとり親として子育てをしながら、うつ病などの疾患で障害年金の申請を検討されている方にとって、児童扶養手当との関係は特に気になるポイントかもしれません。

ひとり親家庭を対象とした児童扶養手当は、障害年金の受給額によって支給額が減額・停止される場合があります。

これはどちらの制度も生活を支えるための給付であり、重複して受け取れる金額に上限が設けられているためです。

ただし、障害年金の額が児童扶養手当より低い場合、その差額分を児童扶養手当として受け取れるケースもあります。

つまり、障害年金を受給したら児童扶養手当がゼロになるわけではありません。金額によっては両方の給付を組み合わせて受け取れる可能性があります。

子どもを育てながら療養されている方は、自治体の窓口や社労士に相談しながら、自分の状況に合わせた受給の組み合わせを確認するようにしましょう。

「障害年金のデメリットでは?」と誤解されやすいポイント

障害年金のデメリットとして語られることの中には、誤解も少なくありません。「デメリットだと思っていたけれど、実はそうではなかった」といった内容も多くあります。

特にうつ病など精神疾患をお持ちの方の場合、プライバシーへの不安や仕事への影響を心配して申請をためらうケースが多く見受けられます。

不安を抱えたまま申請を諦めてしまうのはもったいないことです。ここでご紹介する内容を踏まえ、障害年金を受給するかどうか判断してください。

会社や同僚に障害年金のことが知られてしまう

「障害年金を受給すると会社や同僚に知られるのでは?」と心配される方は少なくありません。しかし、通常の申請では会社や同僚に通知されることはありません。

障害年金の受給は、会社や同僚に自動的に通知されるような仕組みにはなっていません。日本年金機構から勤務先に対して障害年金の受給状況が知らされることもなく、自分で受給している旨を伝えない限り、他の方が知ることはまずないといえます。

ただし、注意が必要なのは傷病手当金との調整が発生するケースです。傷病手当金は健保組合や協会けんぽを経由して手続きが行われるため、会社に知られる可能性があります。

以上を理解したうえで申請をするか検討されるとよいでしょう。

家族に知られてしまう

心配をかけたくないと思い、家族に知られたくないと考える方もいるでしょう。

しかし、たとえ世帯が同じであっても、日本年金機構から家族に対して通知が届くことはありません。

ただし、年金証書や振込通知書などの書類が自宅に届いた場合、家族に気づかれて知られてしまう可能性があります。

なお、障害年金専門の社労士事務所「全国障害年金パートナーズ」では、家族に障害年金のことを知られたくない方のご事情に丁寧に配慮しています。

郵送物に社名や「障害年金」をはじめとした言葉を記載せず、担当社労士の名前のみが封筒から見えるようにしてお送りします。

プライバシーを守りながら安心して手続きを進めることが可能です。「家族に知られるかもしれないから申請できない」と諦めてしまう前に、まずは私たちにご相談ください。

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障害年金にはデメリットを上回るメリットがある

障害年金にはデメリットを上回るメリットがある

ここまで障害年金を受給することのデメリットや注意点をお伝えしてきましたが、障害年金の受給にはさまざまなメリットがあります。

療養中で経済的な不安を抱えている方にとって、障害年金は生活を立て直すための大切な支えとなりうる制度です。

受給を検討している方に、特に知っておいていただきたいメリットを4つご紹介します。

年間60万〜200万円程度の経済的サポートが受けられる

障害年金のメリットは、思うように働けず収入が不安定な時期に、安定した収入を確保できる点です。

加入している年金の種類や等級、家族構成によって異なりますが、受給額は年間約60万〜200万円になるケースもあります。状況によっては、年間216万円程度を受給するケースもあるほどです。

支給は2か月に1回、決まった金額が振り込まれるため、生活費の見通しが立てやすくなるでしょう。いつ、いくら入ってくるかが明確であることは、療養生活を送る方にとって精神的な安定にもつながります。

受給できる金額や等級については、ご自身の状況によって異なります。自分の場合ではどのくらいの金額が受給できるのか、年金事務所や社労士に確認してみてください。

全額税金がかからないため、手取りが多い

障害年金は、所得税および住民税の課税対象外です。受け取った金額がそのまま手取りになります。

給与の場合は所得税や社会保険料が差し引かれますが、障害年金にはそのような控除がありません。たとえば、月額10万円の障害年金を受給した場合、10万円がそのまま生活費として使えます。

また、障害年金の受給だけであれば、年末調整や確定申告も原則として不要です。療養中で思うように体が動かない時期に、確定申告のように複雑な税務手続きをせずに済むのも、大きなメリットといえます。

使い道に制限がなく、自由に使える

生活保護の場合は使い道に一定のルールがありますが、障害年金は、受け取った金額をどのように使うか本人に委ねられています。

医療費・日々の生活費・家賃・趣味や娯楽など、使途に制限はありません。将来のために貯蓄に回したり、治療や療養のための費用に充てたりと、自分の状況に合わせた使い方ができます。

「もらったお金を何に使うか報告しなければならない」といった義務もありません。プレッシャーなく受給できる点も安心です。

療養中には、気持ちをリフレッシュするための外出費用や趣味の活動費に充てることも、回復の一助となることがあります。

使い方を誰かに管理される心配がなく、自分のペースで生活を整えるために使えるため、精神的な自由を感じられるでしょう。

働きながら受給できる場合がある

障害年金は働きながら受給できるケースがあります。収入があるかどうかだけで判断されるわけではないため、就労しながら申請を検討することも可能です。

就労の有無や収入の多さだけでなく、日常生活の困難さや症状の程度が審査において重要な判断材料となります。

仕事を辞めなければ申請できないわけではないため、現在の働き方を維持しながら申請を検討してみてください。

40代女性/うつ病/障害年金3級/年間年金額87万円の事例

全国障害年金パートナーズがサポートしたことで、現在障害年金3級を受給しているT.Hさんは以下のように話しています。

「障害年金は、休職中で傷病手当金受給中に問い合わせました。お電話で親身に相談に乗っていただき、傷病手当金が終わるタイミングで依頼させていただきました。
私は障害年金3級を受給しながら社会復帰に向けて、生きる力というか術を得ることができました。悩んでいる方は一度ご相談をおすすめします。やるのとやらないのとでは、とても大きな違いです」

デメリットを理解したうえで障害年金の受給を検討しよう

障害年金を受け取ると、メリット以上にデメリットのほうが大きく感じられるかもしれません。主なデメリットや注意すべき点を再掲します。

  • 将来の老齢基礎年金が少なくなる可能性がある
  • 原則65歳以上から受け取れる老齢年金を遅らせられなくなる場合がある
  • 死亡一時金・寡婦年金が受け取れなくなる
  • 健康保険・社会保険の扶養から外れる可能性がある
  • 配偶者の年金に上乗せされる「加給年金」が止まる場合がある
  • 20歳前からの病気やケガによる障害年金は、所得が多いと支給が止まる場合がある
  • 他の給付金が減額・調整される場合がある

ただし、「会社や同僚に知られる」「家族に知られる」「働いていたらもらえない」などはよくある誤解であり、正しく理解することで不安を解消できるでしょう。

また、障害年金には以下のメリットがあります。

  • 年間60万〜200万円を超える経済的サポートが受けられる
  • 全額税金がかからないため、手取りが多い
  • 使い道に制限がなく、自由に使える
  • 働きながら受給できる場合がある

ご紹介したメリット・デメリットをきちんと把握したうえで、障害年金を受給するかを判断することが大切です。しかし、今の自分の状況で申請すべきかどうか、悩まれている方もいるかもしれません。

そのような方には、障害年金専門の社労士へ相談するのがおすすめです。

相談しながら進めることで、受給の可能性が変わることがあります。障害年金の受給を検討している方は、一人で悩みを抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。

「全国障害年金パートナーズ」では、うつ病による障害年金申請を専門に全国の方のサポートを行っています。累計2,700名以上・年間約500名の受給実績があり、申請の準備から書類作成・提出まで一貫してサポートします。

メールや電話でのご相談も承っておりますので、外出が難しい方もご依頼いただけます。

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社会保険労務士法人全国障害年金パートナーズ代表
うつ病の障害年金を2400名以上成功させた社労士
宮里竹識(みやざと たけし)は、うつ病の障害年金に特化した特定社会保険労務士です。障害年金を通じて、うつ病で働けない人に経済的な安心を届ける支援を行っています。初診日や病歴・就労状況等申立書の設計、医師診断書の記載支援など、障害年金の実務全体を一貫してサポートしています。

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