障害年金は障害者手帳なしでももらえる!違いや等級への影響を解説
「障害者手帳を持っていないけれど、障害年金はもらえるのだろうか?」「障害者手帳の等級が低いから、障害年金は期待できないのでは?」と疑問を持つ方もいます。
しかし、障害者手帳を持っていなくても、障害年金を受給できる可能性はあります。
障害年金と障害者手帳は目的も審査基準も異なる別の制度です。障害年金と障害者手帳は名前が似ているうえに、どちらも「等級」という言葉を使うため、混同されがちです。
この記事では、障害年金と障害者手帳の関係性や違いについて、累計2,700名以上・年間約500名の受給をサポートしてきたうつ病による障害年金専門の「全国障害年金パートナーズ」の宮里が、わかりやすくお伝えします。
障害者手帳を持っていなくても障害年金を受給できる可能性はあると知って、これから障害年金の申請を考えたい方もいるでしょう。そういった方は、私たち「全国障害年金パートナーズ」の無料判定を受けてみてはいかがでしょうか。下記より5分ほどで結果がわかります。
障害年金は障害者手帳がなくても受給できる

障害年金の申請を検討する際、まず知っておいていただきたいのは、障害者手帳の有無は障害年金の受給要件に含まれていない点です。
ここでは、その理由を制度の成り立ちから見ていきます。
障害年金と障害者手帳は目的も審査基準も異なる別の制度
障害年金は、病気やケガによって生活や仕事に制限が生じた方の所得を保障するための公的年金制度です。一方、障害者手帳は、税制優遇や公共料金の割引、福祉サービスの利用など、生活面での支援を受けるための制度です。
管轄する機関も、障害年金は日本年金機構、障害者手帳は市区町村と異なっており、そもそも目的や審査基準が違う別の制度です。
ときには、障害者手帳と障害年金で違う級が認定されるケースもあります。
実際のところ、当社が障害年金の受給サポートをした20代女性は障害者手帳3級をお持ちだったのですが、障害年金2級の受給が決まりました。その結果、障害年金の年間額は約140万円(次回更新時までに受け取れる総額は約250万円)となっています。
これは、障害者手帳と障害年金がそれぞれ別の基準で審査を行っているために起こる現象です。障害者手帳の有無や等級だけで結果を予測できません。
参考:お客様の声
障害年金の受給要件に障害者手帳の有無は含まれていない
障害年金を受給するためには、「初診日要件」「保険料納付要件」「障害状態要件」の3つの要件を満たす必要がありますが、この中に「障害者手帳を持っていること」という条件は含まれていません。
そのため、障害者手帳を取得していない方でも、これらの要件を満たしていれば障害年金の申請は可能です。
ただし、障害年金と障害者手帳の関係は誤解されやすく、専門家に相談した場合でも適切な案内を受けられないケースがあります。
たとえば、40代男性は別の会社に「障害者手帳を取得してから再度問い合わせください」と一方的に言われたケースもあるほどです。それはおかしいと思い、当社にご相談くださいました。
丁寧にヒアリングして申請したところ、障害年金2級を受給することになり、障害年金の年間額は約180万円(次回更新時までに受け取れる総額は約650万円)です。
受給代行会社であっても、必ずしも適切なサポートをしてくれるとは限りません。うつ病専門の障害年金社労士事務所「全国障害年金パートナーズ」なら、症状を詳細かつ正確に反映して適切にサポートいたします。
参考:お客様の声
そもそも障害年金とは?

障害年金と障害者手帳の違いを理解するために、まずはそれぞれの制度の基本を確認しておきましょう。
障害年金とは、病気やケガによって仕事や日常生活が著しく制限されるようになった場合に、国から支給される公的年金制度です。高齢者だけを対象とした制度ではなく、現役世代も含めて幅広い世代が対象となります。
障害年金の受給要件
障害年金を受給するためには3つの要件を満たさないといけません。

障害年金を受給するには、「初診日要件」「保険料納付要件」「障害状態要件」をすべて満たす必要があります。それぞれのポイントは以下のとおりです。
| 要件 | 確認すること |
|---|---|
| 初診日要件 | 初めて医師に診てもらった日はいつか。その時点でどの年金に加入していたか。 |
| 保険料納付要件 | これまでに年金保険料をきちんと納めていたか。または免除・猶予の手続きをしていたか。 |
| 障害状態要件 | 障害の程度が、定められた等級に該当しているか。 |
障害年金を受給できるかどうかは、現在の症状の重さだけで判断されるわけではありません。たとえば、障害の程度が等級に該当していても、初診日を証明できなかったり、保険料納付要件を満たしていなかったりすると、受給が認められない可能性があります。

障害年金の受給金額
障害年金の金額は、等級や、これまでの給与額や加入期間によって一人ひとり異なります。
障害基礎年金には1級・2級、障害厚生年金には1級〜3級があります。障害厚生年金の3級は、1級・2級よりも障害の程度が軽い場合に認定されるものです。障害年金3級の最低保障額は、2026年度の場合は年間635,500円(一定の生年月日条件で633,700円)です。
この金額は、物価や賃金の変動などにより年度ごとに改定される場合があります。最新の金額は、日本年金機構の情報もあわせて見ておくようにしましょう。
障害年金の金額については、以下の記事にて詳しく解説しているため、参考にしてください。


そもそも障害者手帳とは?
障害年金の概要を確認したところで、続いては障害者手帳について見ていきましょう。両者を並べて理解することで、違いがより明確になります。
障害者手帳は、身体・知的・精神の障害を持つ方に対し、福祉サービスや支援を提供するために自治体が交付する公的証明書です。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 身体障害者手帳 | 視覚障害、聴覚障害、肢体不自由など、身体的な障害がある方を対象としている。 |
| 療育手帳 | 知的障害がある方を対象としている。障害者手帳の名称や等級区分は自治体によって異なる。 |
| 精神障害者保健福祉手帳 | うつ病、統合失調症、双極性障害などの精神疾患により、長期にわたって日常生活または社会生活に制約がある方を対象としている。等級は1級から3級まである。 |
このように、障害者手帳と一口にいっても、対象となる障害の種類によって呼び方や仕組みが異なります。
障害者手帳を持つメリット
障害者手帳は、障害年金のような現金給付ではなく、日々の暮らしの負担を軽くする支援を受けるための制度です。主なメリットは以下のとおりです。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 税金の優遇 | 所得税・住民税の障害者控除、相続税や自動車税の軽減などの対象になる。 |
| 公共料金・運賃の割引 | 鉄道・バス・タクシーの運賃割引、NHK受信料の減免などが受けられる。 |
| 医療費の助成 | 自治体によって、医療費の自己負担分が助成される場合がある。 |
| 障害者雇用枠での就職 | 障害への配慮を前提とした求人に応募できる。 |
| 携帯電話料金の割引 | 各通信事業者が用意する障害者向けの割引プランを利用できる。 |
| 公共施設の利用料減免 | 美術館・動物園・映画館などの入場料が割引、または無料になる場合がある。 |
上記のうち、税金の優遇やNHK受信料の減免など全国共通のものがある一方、医療費助成や施設の割引は、お住まいの自治体や事業者によって内容が異なります。
障害者手帳の取得を検討する際は、市区町村の窓口で受けられる支援の範囲を確認しておくと安心です。

障害者手帳の申請方法
障害者手帳のメリットを踏まえたうえで、実際の申請の流れも確認しておきましょう。障害者手帳の種類によって必要な書類や判定の仕組みが異なりますが、おおむね次の手順で進めます。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ①窓口で相談して申請書を入手する | お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口に相談して、申請書と診断書の様式を受け取る。 |
| ②医師に診断書を作成してもらう | 障害者手帳専用の様式を主治医に渡して、診断書を書いてもらう。 |
| ③必要書類をそろえて提出する | 申請書・診断書・顔写真・マイナンバー確認書類などを窓口に提出する。 |
| ④審査を受ける | 都道府県などの判定機関で審査が行われる。 |
| ⑤障害者手帳を交付してもらう | 交付が決定すると通知が届き、窓口で受け取る、または郵送などで障害者手帳を受け取る。 |
申請から交付までは、おおむね1~2か月ほどかかる場合が多いですが、自治体や判定機関の混雑状況によって前後します。
障害年金と障害者手帳の3つの違い

ここまで、それぞれの制度の概要を見てきました。名称や等級の仕組みが似ているため混同されがちですが、ふたつには明確な違いがあります。ここで整理しておきましょう。
①目的の違い
障害年金は、障害によって収入面での不利益が生じた方を経済的に支える、所得保障の制度です。
一方で、障害者手帳は、税制優遇や割引、福祉サービスの利用など、生活支援を目的とした制度です。
②審査基準の違い
障害年金は、法令や厚生労働省の「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」などに基づいて審査されます。一方、障害者手帳は、手帳の種類ごとに定められた認定基準に沿って、医師の診断書や専門機関による判定などをもとに審査されます。
審査を行う機関も基準も異なるため、障害者手帳の等級と障害年金の等級は必ずしも一致するとは限りません。
③申請先の違い
障害年金の相談・請求先は、初診日に加入していた年金制度によって異なります。障害基礎年金は原則として市区町村の国民年金窓口、障害厚生年金は年金事務所または街角の年金相談センターで手続きを行います。
一方、障害者手帳の申請は、お住まいの市区町村の窓口で行います。
障害年金と障害者手帳に関するよくある質問
ここまでお伝えした内容を踏まえ、障害年金と障害者手帳に関するよくある質問に回答します。
障害年金と障害者手帳は同時に申請できますか?
障害年金と障害者手帳は同時に申請できます。片方の手続きがもう片方の申請条件になっているわけではありません。
「先に障害者手帳を取得してから障害年金を申請する」「先に障害年金を申請してから障害者手帳を取得する」といった順序のルールもないです。どちらを先に進めても、あるいは同時並行で進めても問題ありません。
なお、障害年金の診断書と障害者手帳の診断書は、それぞれ専用の様式が定められており、同じ診断書を使えません。医師に診断書を依頼する際は、どちらの制度用の診断書かを明確に伝えましょう。
障害年金を受給していて障害者手帳がない場合、障害者控除は受けられますか?
所得税・住民税における「障害者控除」は、障害者に該当するかどうかで判断されます。
一般的には、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳のいずれかの交付を受けている方や、市区町村長等から障害者に準ずるものとして認定を受けている方などが対象です。
そのため、障害年金を受給していても障害者手帳を取得していない場合、原則として障害者控除の対象とはなりません。
障害者手帳を取得していなくても、市区町村によっては「障害者控除対象者認定書」といった形で、一定の要件(主に要介護認定を受けている高齢の方など)に該当すれば控除の対象として認定される場合もあります。
ただし、これは自治体ごとに運用が異なります。詳しくは、お住まいの市区町村の税務担当窓口に相談するのが確実です。
障害年金は障害者手帳がなくてももらえる可能性がある
障害年金と障害者手帳は、名前や等級の仕組みが似ているため混同されがちですが、目的も審査基準も異なる別の制度です。障害者手帳を持っていないからといって、障害年金の受給をあきらめる必要はありません。
障害年金を受給できるかどうかは、「初診日要件」「保険料納付要件」「障害状態要件」の3つの要件を満たしているかどうかで判断されます。
障害者手帳の有無や等級にとらわれず、まずは自分がこれらの要件を満たしているかどうかを確認するのが、申請への第一歩です。
自分だけで判断や準備が難しいと感じる場合は、障害年金専門の社労士事務所「全国障害年金パートナーズ」にご相談ください。
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