【うつ病】国からの補助金は何がある?申請方法や対象制度などを解説
うつ病で働けなくなり、貯金が減っていく通帳を見て、言いようのない不安に襲われていませんか。
「利用できる補助金や手当はないのだろうか?」
そう考えるのは当然のことです。実は、うつ病の方が利用できる国の制度は複数存在します。
しかし、制度が複雑で「自分が何を使えるのか」「いくらもらえるのか」わかりにくいと感じられる方も多いでしょう。
この記事では、累計2,500名以上のうつ病による障害年金受給をサポートしてきた「全国障害年金パートナーズ」の宮里が、うつ病の方が利用できる主な補助金制度を整理して解説します。
この記事でわかることは以下のとおりです。
- 実際に生活費として使える制度(現金給付)
- 医療費の負担を減らしてくれる制度(助成)
- 税金の免除や割引を受けられる制度(減免)
なお、障害年金は状況によるものの、年間約60万円〜200万円の受給ができる可能性があります。
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うつ病の方が利用できる、国からの補助金・支援制度は多くある
結論として、うつ病の方が利用できる「国からの補助金・支援制度」は多くあります。大きく分けると、以下の3つに分類できます。
- 生活費を補填してくれる制度(現金給付)
- 医療費の負担を減らしてくれる制度(助成)
- 税金の免除や割引を受けられる制度(減免)
まずはそれぞれの目的に合わせて、具体的にどのような制度があるのかを紹介していきます。ご自身の状況に当てはまるものがないか、確認しながら読み進めてください。
【国からの補助金】生活費を補填してくれる制度(現金給付)

うつ病で働けなくなると、真っ先に直面するのが、生活費の問題です。
ここでは代表的な3つの制度について詳しく解説します。
障害年金
障害年金は、病気やケガによって生活や仕事に支障が出ている場合に、国から支給される公的な年金制度です。うつ病も対象となります。
受給金額は、加入している年金制度(国民年金か厚生年金か)や、配偶者や子の有無、障害等級によって異なります。年間約60万円〜200万円を超えるケースもあるほどです。
定期的に振り込まれることで、生活の基盤が安定し、治療に専念できるようになります。
具体的な受給額は、障害等級や加入歴によって決まるため、申請後の審査を経て確定します。
申請の流れは以下のとおりです。
- 初診日(初めて医師の診察を受けた日)を調べる
- 年金保険料の納付要件を満たしているか確認する
- 医師に診断書を作成してもらう
- 年金事務所に書類を提出する
年金事務所に書類を提出してから結果が出るまでの期間は、おおむね3か月です。基本的には待つだけでよいですが、場合によっては追加の書類提出が求められることもあります。

傷病手当金
傷病手当金は、会社員や公務員の方が加入している健康保険の制度の一つで、業務外の病気(うつ病を含む)で会社を休み、給料が出ない場合に支給されるものです。
受給額の目安は、直近12ヶ月の標準報酬月額(給料の平均)の約3分の2が支給されます。たとえば、月給30万円の方であれば、月額およそ20万円が支給されるイメージです。
受給期間は、支給開始日から通算して最長1年6か月です。なお、支給には連続する3日間の待期期間が必要です。

申請の流れは以下のとおりです。
- 医師に「労務不能であったこと」を証明する意見書を記入してもらう
- 申請書を入手して、自分の記入欄を埋める
- 会社に提出して、勤務状況や給与の支払い状況を事業主に記入してもらう
- 加入している健康保険組合(保険者)に提出する
ただし、自営業やフリーランスの方など国民健康保険に加入している方は原則として対象外となる点にご注意ください。

生活保護
生活保護は、資産や能力を活用しても最低限度の生活を維持できない場合に、その不足分を補う制度です。
憲法で保障された「健康で文化的な最低限度の生活」を送るための最後のセーフティネットといえます。
申請の流れは以下のとおりです。
- 住んでいる市区町村の担当窓口(福祉事務所や福祉課など)に行って相談をする
- 申請書を提出する
- ケースワーカーによる家庭訪問や資産調査に対応する
活用できる資産の有無や、親族からの援助が可能かどうかなどが総合的に判断されて受給が決定されます。
【国からの補助金】医療費の負担を減らしてくれる制度(助成)

うつ病の治療は長期にわたることが多く、毎月の診察代や薬代もかさみます。しかし、お金がかかることを理由に通院を控えてしまうと、回復が遠のいてしまうでしょう。
医療費の自己負担を軽減する制度を活用し、支出を抑えながらしっかり治療を受けましょう。
自立支援医療制度
自立支援医療制度とは、精神疾患の治療のために通院する場合、医療費の自己負担が軽減される制度のことです。
精神疾患には、うつ病やてんかんなどが挙げられます。
通常の健康保険では医療費が3割負担なところが、この制度を利用すると原則1割負担になるのが大きな特徴です。
また、世帯の所得に応じて「月額上限額(例:2,500円、5,000円など)」が設定されます。上限を超えた分は支払う必要がなくなるため、通院回数が多い方や薬代が高い方には大きな助けとなります。

ただし、あらかじめ登録した医療機関・薬局でのみ有効です。
申請の流れは以下のとおりです。
- 主治医に「自立支援医療診断書」の作成を相談・依頼する
- 申請書や保険証の写しなどの書類をそろえる
- 住んでいる市区町村の担当窓口(障害福祉課など)に提出する
受給者証の有効期限は1年間ですので、毎年忘れずに更新手続きを行う必要があります。
心身障害者医療費助成制度
心身障害者医療費助成制度とは、お住まいの自治体(都道府県や市区町村)が独自に行っている制度です。地域によっては「マル障」と呼ばれることもあります。
自立支援医療制度を使っても残る1割の自己負担分を、自治体が助成してくれるのが特徴です。これにより、実質的に医療費が無料になる地域もあります。
対象者は、自治体によって異なりますが、一般的に「精神障害者保健福祉手帳1級(地域によっては2級も)」を持っている方が対象となるケースが多いです。
障害年金の等級とは連動していない場合もあるため、詳しくはお住まいの役所の障害福祉課で確認が必要です。
申請の流れとしては、お住まいの市区町村の担当窓口(福祉課など)で書類を受け取り、記入後に提出します。
病院や薬局の窓口でマイナンバーカード(健康保険証)と一緒に受給者証を提示することで、医療費の自己負担が軽減されます。
【国からの補助金】税金の免除や割引を受けられる制度(減免)
税金が安くなったり公共サービスが割引になったりすることで、結果的に手元に残るお金を増やすこともできます。
最たる例は、精神障害者保健福祉手帳です。
精神障害者保健福祉手帳とは、うつ病などの精神疾患があることを証明する手帳です。取得することで、さまざまな優遇措置を受けられます。具体的には次のとおりです。
| 内容 | 詳細 |
|---|---|
| 税金の控除(障害者控除) | 所得税や住民税の計算において、一定額が控除(差し引き)されます。ご本人が働いている場合はもちろん、ご家族の扶養に入っている場合、そのご家族の税金が安くなるメリットがあります。 |
| 公共サービスの割引 | 自治体や事業者によりますが、バス・タクシー・鉄道・映画館・美術館などの料金割引を受けられる場合があります。 |
| 障害者雇用での就職 | 症状が回復して再就職を目指す際、障害者雇用枠での応募が可能になり、体調に配慮した環境で働きやすくなります。 |
申請の流れは以下のとおりです。
- 住んでいる市区町村の担当窓口(障害福祉課など)で書類を受け取る
- 医師に診断書を作成してもらう(初診日から6か月以上経過している必要があります)
- 住んでいる市区町村の担当窓口(障害福祉課など)に書類を提出する
都道府県の審査を経て、等級(1〜3級)が決定されます。後日、自宅に手帳が郵送されるか、窓口で受け取ります。
精神障害者保健福祉手帳を取得しても、自分から言わない限り会社や周囲に知られることはほとんどないでしょう。手帳を持つことによるデメリットについては、次の記事で詳しく解説しています。合わせてご一読ください。

【うつ病】障害年金は働きながらでももらえる

数ある制度のなかで、私たちが専門としているのが「障害年金」です。うつ病によって仕事や日常生活に支障が出ている場合、受給できる可能性があります。
障害年金は「少しでも働いているともらえない」と諦める方がいますが、これは誤解です。
特に障害厚生年金3級の場合、就労していることだけを理由に、直ちに不支給となるわけではありません。
仕事内容、勤務時間、職場での配慮(残業免除や配置転換など)、欠勤の頻度などが総合的に審査されます。実際に、働きながら受給している方もいらっしゃいます。
もしあなたが職場で以下のような配慮を受けて働いているなら、それは労働能力に制限があることの証明になり得ます。
- 専門性の高い仕事から、判断を要しない単純作業へ変更してもらった
- 外部からの電話には出なくてよいとされている
- 体調不良による急な遅刻、早退を認めてもらっている
- 残業や休日出勤を免除されている
- 静かな環境へ席を移動させてもらっている
これらは審査において、「健常者と同じようには働けていない」ことを示す重要な要素となります。ご自身の働き方を振り返ってみてください。

【うつ病】障害年金の受給を左右する診断書のポイント

障害年金の審査は、書類審査のみで行われます。面接はありません。そのため、医師が作成する「診断書」の内容が合否を決めるといっても過言ではありません。
しかし、短い診察時間であなたの苦しさをすべて伝えるのは困難です。
そこで、日常生活の状況を伝えるメモをあらかじめ用意しておき、医師に渡すのがおすすめです。メモには以下の項目について、具体的なエピソードや頻度を記載しましょう。
- 食事の状況: 一日何食か、自炊できるか、栄養バランスはとれているか
- 身辺の清潔保持:入浴や着替えは毎日できているか、部屋の掃除はできるか
- 買物の状況:1人で買物に行けるか、金銭管理はできるか
- 通院と服薬:1人で通院できるか、薬の飲み忘れはないか
- 対人関係:*自分の意思を伝えられるか、人との会話に抵抗はないか
- 身辺の安全保持・危機対応:火の不始末はないか、危険時に助けを求められるか
- 社会性:役所の手続きや公共交通機関の利用はできるか
口頭で伝えるだけでは、医師も覚えきれなかったり、カルテへの記載が漏れたりします。
上記の7項目を文書として書き出し、医師に「これを参考にしてください」と渡すことで、あなたの実態が正しく反映された診断書を作成してもらえる可能性が高まります。
これは私たちがサポートする際も必ず実践している方法です。
障害年金の受給は会社に知られるリスクはほとんどない
障害年金の手続きは、基本的に個人と年金事務所の間で行います。あなたが自分で言わない限り、会社に通知が行くことはありません。障害年金の手続きで会社に知られることは稀です。
ただし、同居している家族がいる場合、その家族に障害年金の受給を知られる可能性はあります。一番のリスクは自宅に届く郵便物です。年金証書などが入った封筒を家族が開けてしまって知られることはあるかもしれません。
そこで全国障害年金パートナーズでは、家族に障害年金のことを知られたくない方に配慮して、当事務所からの郵送物には「全国障害年金パートナーズ」という社名や「障害年金」という言葉を記載していません。
担当社労士の個人名だけ封筒から見えるようにして、送付する対応をしています。
障害年金と傷病手当金の関係
「傷病手当金をもらっているけれど、障害年金も同時にもらえるの?」と疑問を持つ方も多いでしょう。
障害年金と傷病手当金は、同時期に受給する場合、調整が入ります。両方満額もらえるわけではなく、障害年金の額が優先され、傷病手当金はその差額分のみ支給される仕組みです。
たとえば、障害年金の日額が傷病手当金の日額より少ない場合、その差額が傷病手当金として支給されます。逆に障害年金の方が多い場合は、傷病手当金は支給停止となります。
一般的には、支給額が大きく手続きも比較的容易な「傷病手当金」をまず受給し、期間満了(1年6か月)に近づいてから障害年金へ移行するケースが多いです。
しかし、障害年金の審査には時間がかかるため、傷病手当金が終わる少し前から準備を始め、早めに障害年金を申請しておくことをおすすめします。
収入の空白期間を作らずに生活費を確保できるメリットがあります。
障害年金と生活保護の関係
生活保護を受けていても障害年金は申請できます。ただし、両方を満額受け取って収入を大きく増やすことはできません。
障害年金が入金された分は、収入として認定され、その分だけ生活保護費が減額されます。つまり、トータルの手取り額は大きく変わりません。
一方で、精神的な安心感は得られます。生活保護から障害年金に切り替えることで、ケースワーカーの干渉を受けずに自立した生活設計が立てやすくなるためです。
うつ病で国からの補助金が気になるなら障害年金を検討しよう

うつ病の治療には時間がかかります。そして、「お金がない」というストレスは回復の妨げになります。使える制度は遠慮なく使い、生活の基盤を整えてください。
国からの補助金である、代表的な3つの制度は次のとおりです。
- 障害年金
- 傷病手当金
- 生活保護
ご自身が障害年金の対象になるのか、いくらくらいもらえる可能性があるのか、まずは確認してみませんか。
私たち「全国障害年金パートナーズ」では、障害年金を受給できる可能性があるか、わずか5分ほどの入力でわかる、無料判定を行っています。
年間約500名の受給決定をサポートしている実績をもとに判定します。相談料や着手金などは、正式にご依頼いただくまで発生しませんのでご安心ください。
まずは無料判定で、あなたの経済的な安心への第一歩を踏み出してください。



