うつ病による障害年金専門社会保険労務士事務所

2-2.うつ病による障害年金の要件

障害年金を受け取るためには3つの要件が必要

障害年金を受け取るためには、
次の三つの要件を満たしている必要があります。

 

①初診日要件
初診日に国民年金や厚生年金などの年金制度に加入していること
②保険料納付要件
初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの年金加入月数の2/3以上の期間が保険料納付済みか保険料を免除された月であること
③障害等級要件
障害の程度が定められた基準以上であること

 

この三つの要件はそれぞれが重要で、
すべての要件を満たしていなければ
障害年金は受け取れません。

とても重要なものですので、
一つ一つの詳細について説明していきます。

 

 

 

初診日要件の詳細

障害年金の初診日はなぜ必要なの?

初診日とは、
障害の原因となった傷病について、
はじめて医師の診療を受けた日をいいます。

傷病を発症した日ではないので、
誤解のないようにしてください。

この初診日ですが、
障害年金において次の3つの意味をもっているため、
非常に重要なものとなります。

①初診日にどの年金制度に加入していたかによって、受給できる障害年金の種類が決まる
②初診日の前日において、保険料納付要件を満たしているか判断される
③障害認定日(初診日から1年6ヶ月経過日)の起算日となる

どれも障害年金を受給する上で欠かせないものですよね。

 

 

初診日の特定は厳密にやらなければダメ?

初診日を決めるのは医療機関だと思われがちですが、
正確には、障害年金の決定を行う厚生労働大臣が初診日を決める権限をもっています。

そして、障害年金の手続きにおいて、
初診日を決定することを「初診日の特定」といいます。

ここで理解してほしいのは、
初診日の特定は、あくまでも障害年金の制度上の概念であるということです。

初診日に関する多くの誤解は、
医学的な判断と障害年金制度上の判断とをごちゃ混ぜにしていることにより起こります。

では、
その初診日はどこまで正確に特定しなければならないのでしょうか?

例えば、うつ病が原因で障害をもったとします。

そのうつ病の初診時の医療機関では診療記録が破棄されており、
初診証明がとれなかったとします。

しかし、2番目に診療を受けた病院では記録があり、
「平成20年8月頃、A病院にて受診し、うつ病であると診断される」
と書かれていたとします。

この場合、A病院が最初の医療機関となり、
初診日は月までは特定できるが、
初診の日が何日だったかまでは分かりません。

こうしたケースでは、
初診日が特定できないので障害年金は受給できませんと
答える年金事務所の職員もいます。

しかし、
このようなケースでも初診日は特定できたと
判断することができますのでご安心ください。

初診日は日までを決める必要がありますが、
その月の末日を初診の日とすることで実務上は対応可能です。

今回のケースでいうと、
初診日は「平成20年8月31日」となります。

 

なかには、
「平成20年夏頃」とか「平成20年頃」としか
医療機関の記録に残っていないこともあります。

季節表示の場合はその季節の最終月の最終日を、
年表示だけの場合はその年の12月31日を初診日とすることが可能です。

初診日の具体的な日にちが不明であっても、
時期を特定することができれば障害年金の手続きを行うことができます。

年金事務所や医師も誤った説明をしてしまうことがありますので、
ご注意下さい。

不適切な説明により障害年金をあきらめてしまい、
いまだに障害年金を受け取れていない人が数多くいるのが現状です。

 

 

初診日を特定するために知っておくべき11のポイント

障害年金の初診日を特定するためには、
病歴や治療経過などをきちんと把握しておくことが重要です。

ここでは、
初診日を判断するための11のポイントについて解説していきたいと思います。

 

①はじめて診療を受けた日であること
この診療とは、医師が行ったものでなければなりません。

ただし、
必ずしもその傷病に関する専門医や診療科でなくともかまいません。

また、診療には、治療行為だけでなく、
療養に関する指示を受けるといったことも含まれます。

 

②転院・主治医の変更があった場合は、
最初に医師の診療を受けた日が初診日となります。

 

③会社などで健康診断を受けたときに異常が見つかり、
療養に関する指示を受けた場合は、
その健康診断を受けた日が初診日となります。

また、専門の病院への受診を指示された場合は
その指示された日が初診日となりますが、
経過観察となった場合は初診日には該当しません。

健康診断で異常が見つかったことと、
療養に関する指示があった場合に、
健康診断日が初診日になると理解ください。

 

④症状が同じで病名が異なる場合、
または誤診の場合は、正確な病名が確定した日ではなく、
最初に医師の診断を受けた日が初診日となります。

 

⑤うつ病などの精神疾患について、
前兆として現れる症状(前駆症状)で医師の診療を受けた場合は、
その受診日が初診日となります。

うつ病などの精神疾患の場合は、
初診日の特定が困難となるケースが多くあります。

内科や小児科・耳鼻科など、
精神科や心療内科以外の病院での受診日が初診日となることも考えられるので、
ご注意ください。

例:精神科にうつ病と診断される前に不眠で内科にかかっていた場合、
その不眠がうつ病の前駆症状と判断されれば、
はじめて内科を受診した日が初診日となります。

 

⑥障害の原因となった傷病の前に相当因果関係のある別の傷病がある場合は、
その別の傷病ではじめて医師の診療を受けた日が初診日となります。

 

⑦一度傷病が治ゆした後、再度同じ傷病が発症した場合は、
再度発症した傷病で医師の診療を受けた日が初診日となります。

 

⑧医学的には完治していなくとも、
社会的治ゆがあった場合には、
再度傷病が発症して医師の診療を受けた日が初診日となります。

※「社会的治ゆ」とは、
障害年金制度上の概念で、医療行為を行う必要がなくなり、
そのまま無症状で相当期間が経過している場合は、
社会的治ゆがあったと判断され、
再度発症して医師の診療を受けた日が初診日とされます。

「相当期間」というのも明確な基準はありませんが、
おおむね5年以上経過していないと認められにくいでしょう。

医師の診断による投薬治療中は、
働いていたとしても社会的治ゆとは認められません。

また、本人の事情や自己判断による治療中断は、
中断期間が長くても社会的治ゆは認められませんので、
ご注意ください。

 

⑨先天性疾患については、
原則として発症してからはじめて医師の診療を受けた日が初診日となります。

ただし、先天性の知的障害は、出生日が初診日となります。

 

⑩広汎性発達障害については、
医学的には先天性であるとされていますが、
実際の障害状態がでてきた時点に初診があれば、
その日を初診日とします。

 

⑪じん肺症については、じん肺と診断された日が初診日となります。

 

以上が、初診日を特定するために知っておくべき11にポイントでした。

 

 

障害年金の初診日判定に使う相当因果関係とは

日本の年金制度は、
国民皆年金といって強制加入が原則となっています。

そのため、
複数の傷病があったとしても、
それぞれの傷病における初診日に公的年金制度に加入しているはずですので、
本来ならば初診日要件は満たしているのが通常です。

しかし、実際には加入もれの問題があり、
複数傷病のそれぞれの初診日で公的年金に加入しているとは限りません。

さらに、初診日において国民年金のみに加入していたのか、
それとも厚生年金にも加入していたのかによって、
受給できる障害年金の種類が変わってくることも、
問題を複雑にしています。

そこで障害年金制度においては、
前に発生した傷病と後に発生した傷病との間に相当因果関係がある場合には、
前に発生した傷病と同一の疾患としています。

そして、同一疾患とされた場合は、
前に発生した傷病にかかる初診日要件・保険料納付要件で
障害年金の支給の有無を判断することになります。

相当因果関係」とは、
社会通念上、Aという行為からBという結果が生じることが相当であると考えられる場合にのみ、法律上の因果関係を認めるとする考え方のことです。

 

 

この相当因果関係は、思いのほかやっかいです。

例えば、肝炎と肝硬変は相当因果関係ありとして取り扱われます。

しかし、高血圧と脳梗塞は相当因果関係なしとされます。

障害年金制度における相当因果関係は、
医学的見地や一般常識とは必ずしも一致しません。

個別のケースごとに判断が必要となりますので、
複数の傷病をもっている人が障害年金を請求するのであれば、
障害年金専門の社会保険労務士に相談することをお勧めします。

 

 

初診日証明に必要な医証とは

医師が作成した証明のことを医証といいます。

あまり聞き慣れない言葉だと思いますが、
医証というのは、法律的な定義のある言葉ではありません。

特定の書類の種類や様式を意味するものでもありません。

医師による証明であれば医証と言いますので、
診断書や検査結果、MRIの画像なども医証となりえます。

初診日を証明する医証が障害年金の手続きには必要となりますが、
どのようなものが医証として使うことができるのかをこれから説明していきます。

診断書を作成する医療機関が初診時の医療機関の場合は、
その医療機関における初診日が記載された診断書が医証となります。

この場合は比較的簡単ですね。

問題は、転院している場合です。

転院している場合は、
診断書を作成する医療機関は初診時の医療機関とは異なりますので、
診断書を初診日を証明する医証とすることはできません。

では、何を持って医証にするかというと、
障害の原因となった傷病に関し、
はじめて医師の診断を受けた日を証明した「受診状況等証明書」が初診日を証明する医証となります。

この受診状況等証明書は、
障害の原因となった傷病に関してはじめて医師の診断を受けた医療機関でもらうことができます。

【医証に関する注意点】
●診療録に基づいて、医師が初診日を証明している必要がある
●本人の申し立てによる証明は、医証とは認められない
●医師の記憶に基づいて行う証明は、医証とは認められない

診断書や受診状況等証明書そのものが初診日を証明する医証ではなく、
診療録に基づいて作成された診断書や受診状況等証明書が
初診日を証明する医証と認められるので、
その点誤解のないようにしてください。

 

 

初診日証明に関する4つの補足

うつ病などの精神疾患で障害年金の請求を行う場合、
初診日の特定は難しいケースが多くあります。

色んなケースがあるのでここでは具体的な説明は控えますが、
次の4点については、初診日の証明に関する基本的な考えとして覚えておいてください。

 

①初診日を立証する責任は請求者にある
⇒診断書によっては初診日が特定できない場合、
受診状況等証明書などの、障害の原因となった傷病についてはじめて診断した医師の初診日を証明する書類を添付する必要があります。
初診日を確認することができる書類(医証)がないと、
原則として障害年金は支給されませんので、ご注意ください。

 

②初診日の証明は客観的な証拠が必要で、本人の申し立てのみでは認められない

 

③初診日を証明する書類としては、診断書や受診状況等証明書などの医証が必要
⇒本人や家族・同僚などによる証言といったものは、
一部の例外を除いて初診日の証明とは認められません。

 

④診断書・受診状況等証明書が初診日を証明する医証として認められるには、
診療録で確認」したことが必要
⇒診断書や受診状況等証明書の初診日に関する記述欄には、
その根拠として「診療録で確認」と「本人の申立て」という二つの選択肢があります。
⇒「診療録で確認」に○が付けられていれば、初診日の証明として認められます。
⇒「本人の申立て」に○が付いている場合は、信憑性が低いと判断されます。
その場合は、初診時の診察券を添付したり、病歴等申立書などに初診時の経過を詳細に記載するなどして、初診日の証明に役立つ情報を示すことで、初診日の証明と認められる可能性が出てきます。

初診日を特定することは、
障害年金の手続きを進める上で避けて通ることはできません。

もし初診日の証明をとることができなかったとしても、
簡単にあきらめないでください。

初診日の証明に間接的に使える資料を探しましょう。

障害年金専門の社会保険労務士に相談することができれば、
あなたのケースに応じた具体的な対応策をアドバイスしてくれるかもしれません。

 

 

 

保険料納付要件の詳細

保険料納付要件の基本

障害年金における3つの要件のうち、
保険料納付要件について説明していきます。

保険料納付要件は次の2つのパターンに分かれ、
そのどれかを満たしている必要があります。

①3分の2要件
初診日の前日において、
初診日の属する月の前々月までの被保険者期間内に、
年金の保険料納付済期間と保険料免除期間の合計が3分の2以上を占めていること。

 

②直近1年要件
初診日の前日において、
初診日の属する月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと。

 

 

保険料納付要件を判断する際の注意点

障害年金における保険料納付要件には、
細かな注意点が多数あります。

ここでは、その中でも特に注意すべき点についてまとめていきます。

 

(1)「3分の2要件」の被保険者期間から差し引く期間
初診日の属する月の前月までの被保険者期間の内、
3分の2が保険料納付済期間(または保険料免除期間)であることが必要ですが、
次の期間については、被保険者期間に含まれません。

①学校教育法に定める高等学校の生徒、大学の学生、地方議員等で国民年金に任意加入しなかった期間
※ただし、学生は平成3年3月31日までに限る(平成3年4月1日以降は強制加入となるため)
②日本国内に住所を有さなかった期間で、国民年金に任意加入しなかった期間
③厚生年金加入者の配偶者期間で、国民年金に任意加入しなかった期間
※ただし、昭和61年3月までに限る(昭和61年4月以降は強制加入となるため)
④退職共済年金の受給者で、国民年金に任意加入しなかった期間
⑤脱退手当金支給期間および退職一時金支給期間
※ただし、昭和36年4月1日以後の期間に限る
⑥国会議員であった期間
※ただし、昭和36年4月1日〜昭和55年3月31日までの期間に限る
⑦在日外国人の旧国民年金適用除外期間(昭和56年12月31日以前)
⑧昭和61年3月31日までの間で、任意加入となった次の期間
●老齢厚生年金および共済退職年金の受給期間
●遺族年金の受給権者であった期間
●恩給受給中の期間
●厚生年金および共済組合における障害年金の受給権者

 

(2)「直近1年要件」の注意点
初診日の属する月の前々月までの1年間に保険料の未納がない場合に
直近1年要件が満たされたとされますが、
次の点に注意が必要です。

①昭和61年3月以前の任意加入しなかった期間は、被保険者期間から除く
②平成3年3月以前の学生であった期間は、被保険者期間から除く
③65歳以後で厚生年金加入中や国民年金任意加入中に初診日がある場合は、「直近1年要件」は適用されない
④「特例措置(平成6年改正法附則)の年金」は「直近1年要件」が適用されない

 

(3)60歳〜65歳誕生日の前々日までに初診日のある場合の注意点
初診日に被保険者でなく、
60歳〜65歳までの間に初診日がある場合は、
初診日前日の時点で保険料納付要件を満たしていなくても、
障害基礎年金が支給されます。

この場合の注意点は、以下のとおりです。

①60歳以上65歳未満でも、厚生年金に加入している人は、国民年金の第2号被保険者となるため「初診日に被保険者でない者」には該当しません。
②「3分の2要件」または「直近1年要件」を満たしている必要があります。
③「直近1年要件」は、直近の被保険者期間にかかる月までの1年間が対象となります。
④老齢基礎年金の繰り上げを行った人は対象外となります。
⑤障害厚生年金は対応とならず、障害基礎年金のみが適用されます。

少し難しい内容だと思いますが、
「3分の2要件」と「直近1年要件」の注意点については、
保険料納付要件の判定に重要ですので、何となくでも覚えておいてください。

 

 

保険料納付要件の計算方法について

ここでは、
障害年金における保険料納付要件の計算方法に関して、
計算期間(被保険者期間)の開始と終了がどこか、
被保険者期間の計算における注意点について説明していきます。

 

(1)被保険者期間の開始と終了について
保険料納付要件の被保険者期間を計算するには、
いつからいつまでの期間を計算するのかを理解する必要があります。

①被保険者期間(計算期間)の開始
国民年金の場合は、20歳到達月となります。
厚生年金の場合は、20歳未満の月も含まれます。
※ただし、20歳前の厚生年金期間であっても、特例措置(平成6年改正法附則)の障害基礎年金の受給要件をみる場合には、被保険者期間の対象とはされません。

②被保険者期間(計算期間)の終了
初診日の属する月の前々月までとなります。
なお、平成3年4月以前は、国民年金の保険料は3ヶ月ごとの納付でしたので、3ヶ月毎の納期限となる月(基準月)の前月が、被保険者期間(計算期間)の終了月となります。

 

 

(2)被保険者期間の計算における注意点
①被保険者期間は、月単位で計算します。
②被保険者資格を取得した月から資格を喪失した月の前月までが算入されます。
③月の途中で資格を取得した場合も1ヶ月として計算します。
④資格を喪失した月は、被保険者期間に算入されません。
※厚生年金の場合、退職日の翌日の属する月が資格喪失月となります。
例えば、8月30日に退職した場合は8月が資格喪失月となりますが、
8月31日に退職した場合は9月が資格喪失月となります。
⑤被保険者資格を取得した月に資格を喪失した場合、その月は1ヶ月として計算します。また、同一月に2回以上資格の取得があったとしても、1ヶ月として計算されます。
⑥20歳前や60歳以後の厚生年金被保険者期間も保険料納付済期間として取り扱います。
老齢年金とは若干取扱いが異なりますので、ご注意ください。
⑦特例措置(平成6年改正法附則)の障害基礎年金の受給要件をみる場合、20歳前の厚生年金被保険者期間は含まれません。
⑧65歳以降の厚生年金被保険者期間は、国民年金の被保険者期間とはなりません。
そのため、65歳以降に初診日がある場合は、障害基礎年金の対象にはなりません。
⑨65歳以降に初診日がある場合の障害厚生年金において、保険料納付要件は「直近1年要件」は適用されず、「3分の2要件」で判断することになります。

以上が、保険料納付要件を判断する際の、被保険者期間の計算方法の注意点となります。

 

 

保険料納付済期間とは

保険料納付要件を満たしているか判断する上で、
保険料納付済期間が重要になります。

その保険料納付済期間とは、次の期間のことをいいます。

①国民年金第1号被保険者期間
②昭和61年3月31日以前の国民年金被保険者期間のうち、保険料を納付した期間(任意加入の被保険者期間を含む)
③国民年金第2号被保険者の期間(20歳前および60歳以後の期間も含む)
④国民年金第3号被保険者の期間
⑤昭和61年3月31日以前の被用者年金制度の加入期間(昭和36年3月31日以前の期間および20歳前・60歳以後の期間も含む)

この保険料納付済期間は、年金事務所で確認することができます。

うつ病で障害年金を受給する際には、
早い段階で保険料納付済期間を調べ、
保険料納付要件を満たしているか確認するようにしましょう。

 

 

国民年金の被保険者種別ごとの保険料納付済期間の取扱いについて

国民年金の加入者は、
次の3つに分けることができます。

①第1号被保険者⇒自営業者・学生・無職など
②第2号被保険者⇒厚生年金・共済年金加入者
③第3号被保険者⇒第2号被保険者の被扶養配偶者

障害年金の保険料納付要件を判断する際、
国民年金の種別によって「保険料納付済期間」の取扱いが異なってきますので、
下記の点にご注意ください。

【国民年金第1号被保険者の場合】
実際に国民年金の保険料を納付してはじめて、
保険料納付済期間となります。

ただし、
初診日以後に遡って納付した期間は保険料納付済期間とはなりません。

保険料納付要件は、
初診日の前日」時点での記録で判断されるからです。

例えば、初診日を過ぎてから過去2年分の保険料を支払ったとしても、
その分は認められないということです。

 

【国民年金第2号被保険者の場合】
保険料の納付義務は事業主が負っていますので、
厚生年金の被保険者期間は、そのまま保険料納付済期間として取り扱われます。

仮に事業主が被保険者の資格取得の手続きを怠っていたとしても、
遡って保険料納付済期間にすることができます。

この場合、会社が遡って資格取得の手続きをする必要がありますが、
様々な理由で難色を示すケースが多いです。

理由1:遡って保険料を支払うことになる
理由2:法律的には厚生年金の被保険者となるはずだが、会社の運用として被保険者にしていない
⇒正社員の4分の3以上働いていれば法律的には被保険者となるが、
パートやアルバイトは一律社会保険に加入させないとしている会社が多くあるのが現状です。
理由3:他の人も遡って加入させなければならないとなると、会社の負担が大きい

これらの理由により、自分一人で対応することは困難です。

専門家である社会保険労務士に相談することをお勧めします。

 

【国民年金第3号被保険者の場合】
第2号被保険者の事業主が行う第3号の届出により、
保険料納付済期間となります。

この手続きが漏れていた場合、
後で手続きを行うことで2年まで遡って保険料納付済期間とすることができます。

以上が国民年金の種別ごとの保険料納付済期間の特徴です。

 

 

保険料納付要件における免除期間の取り扱いについて

障害年金の保険料納付要件は、次のとおりです。

●初診日の前日において、初診日の前月までの被保険者期間の3分の2が保険料納付済か保険料免除期間であること
●初診日の前日において、初診日の前月までの直近1年間に保険料の未納がない場合も要件クリアとなる
※上記のどちらかを満たしていればOK

ここでは、
「保険料免除期間」の取扱いについて注意すべき点を説明していきます。

 

【法定免除の場合】
免除要件に該当した日の前月から保険料免除期間とされます。

【全額申請免除の場合】
申請が認められた全額免除期間は、保険料免除期間となります。

ただし、
初診日の前日時点で全額免除の申請をしていない場合は、
後日免除が認められたとしても、
保険料納付要件を判断する際には滞納期間と同じ取扱いとなりますのでご注意ください。

【部分申請免除(3/4・半額・1/4免除)】
基本的には全額申請免除と同じ取扱いとなりますが、
免除されていない残りの保険料を納めていないと、
保険料納付要件を判断する際には滞納期間と同じ取扱いとなりますのでご注意ください。

【学生納付特例・若年者納付猶予の場合】
特例や猶予が認められた期間は、
障害年金の保険料納付要件を判断するする際には
保険料納付済期間と同様の取扱いがなされます。

以上が保険料免除期間の取扱いに関する注意点です。

初診日の前日までに免除申請をしているか、
部分免除の場合は免除されていない保険料を支払っているかがポイントになりますので、
お気を付けください。

 

 

 

障害等級要件の詳細

障害認定日とは

障害年金を受給するには、
障害認定日以降に、
障害の程度が定められた基準以上であること(障害等級要件)
が必要になります。

障害認定日」とは、
障害の原因となった傷病の初診日から1年6ヶ月を経過した日をいいます。

ただし、
例外として障害の原因となった傷病の初診日から1年6ヶ月以内に治った場合は
その治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)
となります。

例1:平成24年8月10日が初診日の場合、平成26年2月10日が障害認定日となります。
例2:平成24年8月31日が初診日の場合、平成26年2月28日が初診日となります。

 

 

また、例外の1年6ヶ月以内に治ったとされるのはどんなケースかですが、
人工透析を行っている人や心臓ペースメーカーを装着している人などが該当します。

うつ病で障害年金を受給する場合はこの例外は適用されませんので、
初診日の1年6ヶ月経過日が障害認定日となります。

 

 

障害等級の認定基準

障害年金を受給するための障害等級認定基準について、
すべての障害年金に共通の基準について話をしていきます。

 

【1級】
身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものをいいます。
この日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度とは、
他人の介助を受けなければほとんど自分の用を弁ずることができない程度のものをいいます。

例えば、身のまわりのことはかろうじてできるが、
それ以上の活動はできないもの又は行ってはいけないものをいいます。
病院内の生活でいえば、
活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるものであり、
家庭内の生活でいえば、
活動の範囲がおおむね就床室内に限られるものといえます。
常時他人の介護が必要でほとんど寝たきり状態となります。

 

【2級】
身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が、
日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものです。
この日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度とは、
必ずしも他人の助けを借りる必要はありませんが、
日常生活は極めて困難で、
労働により収入を得ることができない程度のものをいいます。

例えば、
家庭内の極めて温和な活動(軽食作り、下着程度の洗濯等)はできるが、
それ以上の活動はできないもの又は行ってはいけないものをいいます。

病院内の生活でいえば、
活動の範囲がおおむね病棟内に限られるものであり、
家庭内の生活でいえば、
活動の範囲がおおむね家屋内に限られるものといえます。

 

【3級】
労働が著しい制限を受けるか
又は労働に著しい制限を加えることを必要とする
程度のものをいいます。

また、「傷病が治らないもの」にあっては、
労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものです。

日常生活にはさほど支障はないが、
アルバイト労働より制限された労働をいいます。

例えば、
通常のアルバイトより休憩を長く取る必要があるなど、
労働に制限を加えることが必要な場合が当てはまります。

 

【障害手当金】
「傷病が治ったもの」であって、
労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものをいいます。

 

また、認定基準には、
精神の障害は多種であり、かつ、その症状は同一原因であっても多様である。したがって、認定にあたっては具体的な日常生活状況等の生活上の困難を判断するとともに、その原因及び経過を考慮する
とあります。

このことから、
うつ病をはじめとした精神の障害については、
具体的な日常生活状況を重視して
障害等級が認定されることが分かっています。

精神の障害用の診断書では、
裏面の半分以上を「日常生活状況」が占めていることからも、
日常生活の状況が重要視されていることが見て取れます。

このことを医師がしっかりと理解していないことが多く、
また、うつ病患者の日常生活を深く理解しない状態で診断書が作成されてしまうことから、
不適切な診断書となってしまい、
障害年金が不支給となるケースも多くあるのです。

この本を読んでいる方については、
安易に診断書の作成を医師に依頼しないよう、
事前の準備を万全にしてから診断書の依頼を行うようにしてください。

 

 

うつ病における障害年金の認定基準

うつ病や躁うつ病をはじめとした気分障害に関する障害年金の認定基準は
次のとおり定められています。

【1級】
高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、
かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、
常時介護が必要なもの

【2級】
気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、
かつ、これが持続したり又はひんぱんに繰り返したりするため、
日常生活が著しい制限を受けるもの

【3級】
気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、
その病状は著しくないが、これが持続したり又は繰り返し、
労働が制限を受けるもの

 

【注意点】
●気分(感情)障害は、本来、症状の著明な時期と症状の消失する時期を繰り返すものです。
そのため、現症のみによって認定することは不十分であり、
症状の経過及びそれによる日常生活活動等の状態を十分考慮します。

●日常生活能力等の判定に当たっては、
身体的機能及び精神的機能を考慮の上、
社会的な適応性の程度によって判断するよう努めます。

また、現に仕事に従事している者については、
労働に従事していることをもって、
直ちに日常生活能力が向上したものと捉えるのではなく、
その療養状況を考慮するとともに、
仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、
他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで
日常生活能力を判断することとします。

●人格障害は、原則として認定の対象となりません。

●神経症にあっては、
その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、
原則として、認定の対象となりません。
ただし、
その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては、
統合失調症又は気分(感情)障害に準じて取り扱うことになります。

 



【魔法の靴】うつ病で障害年金をもらうための動画

全国障害年金パートナーズの代表である
宮里竹識(みやざとたけし)が
はじめて障害年金の手続きを行った時のストーリーをお話しします。

うつ病による障害年金はなぜこんなにも難しいのか、
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